『ボーイフレンド(THE BOY FRIEND)』 監督:ケン・ラッセル 主演:ツィッギー (1971年)♪

懸賞 2006年 10月 24日 懸賞

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ボーイフレンド/THE BOY FRIEND
1971年 イギリス映画

監督:ケン・ラッセル
製作:トニー・ウォルトン、ケン・ラッセル
脚本:ケン・ラッセル
撮影:デヴィッド・ワトキン
音楽:ピーター・マックスウェル・デイヴィス、ピーター・グリーンウェル

出演:ツイッギー、クリストファー・ゲイブル、マックス・エイドリアン、マレイ・メルビン、
グレンダ・ジャクソン、ジョージナ・ヘイル、ブライアン・ブリングル、トミー・チューン


◆あらすじ◆
1920年代の英国の港町ポーツマスの劇場では、マックス(マックス・エイドリアン)一座のミュージカル「ボーイフレンド」の準備に追われていた。舞台監督助手兼使い走りの少女ポリー(ツイッギー)が客席を覗くと、一握りの観客しかいない。主演女優のリタ(グレンダ・ジャクソン)が足をケガして舞台に立てなくなり、マックスはポリーを代役に起用する。ポリーはおたおたしながらも何とかこなしていた。しかし、秘かに恋するハンサムなトニー(クリストファー・ゲイブル)が他の女性と話しているのを見ては心痛めるのだった。ハリウッドの大監督が観に来ているので皆は大ハッスル。ポリーはその監督からハリウッド入りを勧められるのだけれど、トニーとの恋を確かなものにした彼女は、誘いを断りトニーと手をとって去ってゆくのだった。

★TWIGGYの映画デビュー作となるもの。それも主演!しかし脇にはケン・ラッセル映画の常連方がしっかり。可憐でカラフル、そして幻想的な映像はラッセルのお得意とするところ。このミュージカルの主役を見事にこなしたTWIGGYはゴールデン・グローブ賞も受賞している。中で歌声も聴けるのも嬉しい。お気に入りの監督とお気に入りの俳優陣。鮮やかなアールデコ調のお衣装もとても素敵で、担当しているのは当時の監督夫人であったシャーリー・ラッセル。勿論、音楽も素晴らしく高く評価された。私個人的にケン・ラッセル作品の一等好きなものは他にもあるので、また、気ままに綴らせて頂こうと思います♪

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# by musiclove-a-gogo | 2006-10-24 14:32

我が心に生き続ける永久なるミューズ★ニコ(NICO)あるいはクリスタ・パフゲン♪

懸賞 2006年 08月 13日 懸賞

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★思春期に感銘を受けた(時にあまりにも大きな衝撃、ショックとも)ヴォーカルたち。それらが随分の年月を経た今も私を捉えている。とても嬉しい事に思う。ニコ(NICO)という孤高のアーティストは今も私の心の住人であり続けている。音楽(芸術)の不思議な魅力のひとつ。ご本人はもうこの世には存在されないのだけれど...。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドより先に私はニコのアルバムを聴いた。その最初の出会いは『THE END ジ・エンド』(1974年)。当時、日本盤で入手可能な作品はこの再発盤だけだったのだ。音楽雑誌で何となく少しの予備知識やイメージは持っていた。しかし、そんなものはどこかにふっ飛んでしまった。でも、直ぐに好きになるとかその様な感覚ではなかったと思う。ただ、今までに聴いたことの無い世界、お声の圧倒的な存在に慄いた。ドアーズの「ジ・エンド」がアルバム・タイトルでありニコがカバーしている。ドアーズのオリジナルの方は、ラジオで「サイケデリック・サウンド特集」のような番組がありエアチェックして聴いていた。でも、ドアーズよりもずっと、ずっと、私はニコの歌う「ジ・エンド」が好きだと思い、今も変わらない。ニコはジム・モリソンと仲が良かったと伝え聞く。追悼の意も込めて愛を込めて自分の歌にしているように思う。

ニコの『チェルシー・ガール』(1968年)を後で聴いたので、そのギャップに驚いたものだ。ニコのバイオグラフィー的なお話をすればもっと長くなるのでまた追々に。アンディ・ウォーホルのファクトリーに出入りしていた頃、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの1stアルバムで3曲ニコのヴォーカル曲が聴ける。後に、当時のニコのお話をモーリン・タッカーが、「それはとても綺麗だった。」と回想し語っていた。その頃のニコは、白いパンツスーツと同じく白に近いブロンドの髪の色だった。うっとりする程美しい!ニコが好きになり、古いアルバムや出演した映画(ウォーホルや、フェデリコ・フェリーニやフィリップ・ガレル作品など)を古い年代順に視聴してみた事があった。髪の色がだんだんダークになり、ファッションも黒に。ニコは神秘的な巫女のようにも感じたりしていたけれど、とてもその時、その時に身を委ねながらも、実に素直なアナーキストのように思えた。ミステイクも傍らに。

あのハーモニウムの音色と共に今も目の前で歌うニコの来日が甦る。ニコの英語の発音は歌い易いので勝手に声が出ていた(私はとても歌が下手なのだけれど)。そして、あんなに嬉しい時間をライブで体験した事は数えるくらい。嬉しいという表現は違うかな?見つめながら、歌いながら、最後まで泣いていた。幸せな時間だった。死の少し前の2度目のライブは大きなホールで旧友のジョン・ケイルが一緒だった。長い髪を三つ編みにしてスタンドマイクで歌ったニコ。私のこの2回のニコのライヴは永遠だと思う。生きながらも伝説化されがちだったニコだけれど、とても凄いオーラはあるけれど、人間だった(当たり前だけれど)。あの美しいお顔もむくれ、体型も崩れ、ドラッグ漬けのニコを何度も嫌いになろうとした私。なのに、今でもどうしようもない位に大好きで、今も何を書いているのか分からない程。あの三つ編み姿で歌ってくれた「ユーロジー・トゥ・レニー・ブルース」。清楚な綺麗なニコだった。そして、死とずっと隣り合わせに居たようなお方なので、その死の訪れも早かった。自転車に乗ってお買い物をするニコになっていた時間はそう長くはなく...。

ニコの音楽、ヴォイスは祈りのよう。時に厳しくもあまりにも優しい崇高な世界。ニコの本名はクリスタ・パフゲン。ドイツ人だけれどトルコとロシアの血が流れている。そして、ニコは生涯放浪の人のような生活。なので、無国籍な雰囲気が漂っていた。そして、いつも孤独だった(のだと思う)。でも、歌(詩)でその孤独を表現する才能があった。なので、生まれ持った美貌はある時、とても邪魔に思っていたのではないだろうか?...と思うことがある。孤独な傷を負った少女は天から授かった美貌を武器に変える事を早くに放棄した。ニヒリストなカッコイイ戦う姿が浮かぶ。イギー・ポップがパンク・ロックの父だろう!ニコはゴシック・パンクの母的な存在だと思う。ニコは自らの音楽を「ゴシック」と語っていたことを思い出した。

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# by musiclove-a-gogo | 2006-08-13 20:16 | 音楽・映画・文学★美しい関係

お気に入り女優★ミア・ファロー:MIA FARROW

懸賞 2006年 07月 21日 懸賞

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ミア・ファロー:MIA FARROW
生年月日:1945年2月9日 水瓶座 アメリカ・カリフォルニア州ハリウッド生まれ
身長:167cm 髪:ブロンド 瞳:グリーン・ブルー

★ロマン・ポランスキーの『ローズマリーの赤ちゃん』で存在を知り、今もとってもご贔屓の女優さま。繊細でエキセントリック、風変わりなイメージの役柄が似合う。でも、ウディ・アレン映画には欠かせな存在となり芸域を広げたと思う。残念なのは、アレンが自分の作品以外には出演して欲しくないという要望を受け入れ続けていたので、ミアの80年代から90年代作品はアレン映画で!という事になった(唯一「スーパーガール」のみが例外)。ニューヨークのミアも好きだけれど、どこか英国の雰囲気を持つお方なので、ヨーロッパ映画にももっと出演されていただろうに・・・と。色素が薄く華奢な外見、個性的なやさしさと知性が漂う、実に不思議な可愛らしいお方。

父は映画監督のジョン・ファロー、母は女優のモーリン・オサリヴァン。1962年にニューヨークで演技とバレエ、音楽を習ぶ。60年代後半にはイギリスに渡りビートルズ達と共にインドへ行ったりと、英国との馴染みも深い。1964年『バタシの鬼軍曹』で映画デビュー、1968年の『ローズマリーの赤ちゃん』で一躍スターの座に着く。1966年にフランク・シナトラと結婚、離婚。1970年には作曲家のアンドレ・プレヴィンと再婚、離婚した。80年代に入り、ウディ・アレンと出会い公私にわたるパートナーとして10数年過ごす。子供好きのミアは一時は養子を含む9人の母でもあったが、1993年アレンの養女との性的関係と幼児虐待を告発して別居。長期に渡る泥沼裁判となるが勝訴。その裁判時にミアを援護し続けた友人達の中には、ナンシー・シナトラ、アンドレ・プレヴィン、ライザ・ミネリ達が居た。主演を張れるこんなタイプの女優さまも珍しい!2000年代に入り、これからも活躍(女優としても国連親善大使としても)を楽しみにしているお一人。

●代表作●
アーサーと魔王マルタザールの逆襲 (2009)
僕らのミライへ逆回転 (2008)
アーサーとミニモイの不思議な国 (2006)
オーメン (2006)
サマンサの休日(2004)
アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史 (2003)
素顔のゾーイ (2002)
フォーゲット・ミー・ネバー 愛の絆 (1999)
レックレス/逃げきれぬ女 (1995)
マイアミ・ラプソディー (1994)
ウディ・アレンの 影と霧 (1992)
夫たち、妻たち (1992)
アリス (1990)
ウディ・アレンの 重罪と軽罪 (1989)
私の中のもうひとりの私 (1989)
セプテンバー (1987)
ラジオ・デイズ (1987)
ハンナとその姉妹 (1986)
カイロの紫のバラ (1985)
スーパーガール (1984)
ブロードウェイのダニー・ローズ (1984)
カメレオンマン (1983)
サマー・ナイト (1982)
ハリケーン (1979)
アバランチ/白銀の恐怖 (1978)
ウエディング (1978)
ナイル殺人事件 (1978)
ジュリア・幽霊と遊ぶ女 (1976)
華麗なるギャツビー (1974)
ジャン=ポール・ベルモンドの交換結婚 (1972)
フォロー・ミー (1972)
見えない恐怖 (1971)
ジョンとメリー (1969)
殺しのダンディー (1968)
秘密の儀式 (1968)
ローズマリーの赤ちゃん (1968)
バタシの鬼軍曹 (1964)

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# by musiclove-a-gogo | 2006-07-21 09:26

お気に入り女優★シャーロット・ランプリング:CHARLOTTE RAMPLING

懸賞 2006年 06月 01日 懸賞

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シャーロット・ランプリング:CHARLOTTE RAMPLING 
生年月日:1946年2月5日 水瓶座 イギリス・スターマ生まれ 
身長:171cm 髪:ブラウン 瞳:ヘイゼル・ブルー

★私の初恋の女優さま。見てはいけないものを見ている気がしながらも、隠れる様にして画面に釘付けになりドキドキした。小学6年生。あの日が忘れられない。美しき衝撃だった。あの視線、痩身な全身から醸し出される退廃的な香り。ランプリングさまもまた私のミューズのお一人である。

軍人の父、画家の母の下、NATO軍基地を転々として育つ。大学で秘書課程を修めロンドンで秘書をしていたが、写真家にスカウトされてモデルとして活動していた。そして、リチャード・レスター監督に見出され『ナック』で映画デビュー。その後、ロンドンのロイヤル・コート・シアターでで演技の勉強をし、堪能な語学力を生かしイタリア映画界へ進出。ルキノ・ヴィスコンティ監督の『地獄に堕ちた勇者ども』、リリアーナ・カヴァーニ監督の『愛の嵐』で脚光を浴びる。その後は国際的に幅広く活躍し現在に至る。ある年代層の女性にとってイコンの様な存在である。

●代表作●
彼が二度愛したS (2008)
ある公爵夫人の生涯 (2008)
バビロン A.D. (2008)
エンジェル (2007)  
氷の微笑2 (2006)
レミング (2005)
南へ向かう女たち (2005)
ゴッド・ディーバ (2004)
家の鍵 (2004)
スイミング・プール (2003)
デブラ・ウィンガーを探して (2002)
スパイ・ゲーム (2001) 
フォース・エンジェル (2001) 
スーパーファイアー (2001)
まぼろし (2001)
大いなる遺産 (1999)
鳩の翼 (1997)
巴里に天使が舞いおりる (1993)
夢見る小説家 (1993)
ハマーアウト (1991) 
ブガッティ・ロワイヤルの女 (1989) 
D.O.A. (1988)
パリスbyナイト (1988)
エンゼル・ハート (1987)
マスカラ (1987)
マックス、モン・アムール (1986)
美しさと哀しみと (1985)
トレンチコートの女 (1985)
ヴィバラビィ (1984)
評決 (1982)
スターダスト・メモリー (1980)
男と女のアヴァンチュール/紫のタクシー (1977)
オルカ (1977)
ロジャー・ムーア/シャーロック・ホームズ・イン・ニューヨーク (1976)
さらば愛しき女よ (1975)
フォックストロット (1975) 
地獄のキャラバン隊 (1974)
未来惑星ザルドス (1974)
蘭の肉体 (1974)
愛の嵐 (1973)
アサイラム・狂人病棟 (1972)
さらば美しき人 (1971)
地獄に堕ちた勇者ども (1969)
夏の日の体験 (1969) 
ターゲット・ハリー (1968) 
長い長い決闘 (1968) 
ジョージー・ガール (1966)
ナック (1965)

★2003年度ヨーロッパ賞:女優賞受賞 『スイミング・プール』

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# by musiclove-a-gogo | 2006-06-01 15:17

お気に入り女優★ドミニク・サンダ:DOMINIQUE SANDA

懸賞 2006年 02月 16日 懸賞

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ドミニク・サンダ:DOMINIQUE SANDA
生年月日:1951年3月11日 魚座 フランス・パリ生まれ 
本名:Dominique Varaigne
身長:170cm 髪:ダークブロンド 瞳:グリーン

★とっても大好きな女優さまなので緊張するのだけれど、欧州の退廃的美女であり、かつ演技力・存在感はどの作品でも素晴らしい。特にあの眼差し・視線の鋭さにはゾクゾクする。それなのに、雰囲気は柔かくふんわり。気高さと品格、そして知的な佇まい。透明感と長い髪、細すぎず豊満でもない美しい肢体、全てに於いて完璧!私のミューズのお一人である美しきドミニク・サンダ様。

ブルジョワ家庭に生まれ育つけれど、そんな環境が嫌で反発。15歳で結婚、破綻。モデルを経て、ロベール・ブレッソン監督の『やさしい女』で映画デビュー。決して妥協は許されない。気に入った作品にしか出演されないという姿勢は継続されている。フランス映画よりイタリア映画の方が好きだと仰っておられた時期もあり、代表作にイタリア映画が多いのも納得。抑えた演技の中で見せる内面演技、言葉を語らずとも語ることが出来る天性のオーラを持つ。今年『ルー・サロメ 善悪の彼岸』の完全版が公開されたけれど、新作を気長にお待ちしているところ。70年代の途轍もない作品群には驚愕の名作が並ぶ。

●代表作●  
クリムゾン・リバー (2000)
ラテン・アメリカ/光と影の詩 (1992) 
ルコナ号沈没の謎を追え! (1992) 
恐怖の航海/アキレ・ラウロ号事件 (1990)
ムーンリットナイト (1989)
肉体と財産 (1986)
シーデビル (1985) 
都会のひと部屋 (1982)
太陽のエトランゼ (1979)
二人の女 (1979)
世界が燃えつきる日(1977)
ルー・サロメ 善悪の彼岸 (1977)
1900年 (1976)
沈黙の官能 (1976)
家族の肖像 (1974)
ステッペンウルフ/荒野の狼 (1974)
刑事キャレラ/10+1の追撃 (1972)
マッキントッシュの男 (1972)
悲しみの青春 (1971)
初恋 ファースト・ラブ (1970)
暗殺の森 (1970)
やさしい女 (1969)

★1976年度カンヌ国際映画祭:女優賞受賞 『沈黙の官能』

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# by musiclove-a-gogo | 2006-02-16 14:38

『ラスムスくんの幸せをさがして』(1981)監督:オル・ヘルボム 原作:アストリッド・リンドグレーン

懸賞 2005年 08月 13日 懸賞

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ラスムスくんの幸せをさがして:RASMUS PA LUFFEN
1981年 スウェーデン映画 監督:オル・ヘルボム 
原作・脚本:アストリッド・リンドグレーン 『さすらいの孤児ラスムス』
出演:エリック・リンドグレーン、アラン・エドワール、エミー・ストーム、パル・スティーン

★最近は戦後60年ということで、戦争映画の放映が多くドイツの「Uボート」やまたまたアラン・ドロンも出演の「パリは燃えているか」...、そして好きな文芸ものや歴史劇などを観ていた。そんな私ながら、実は少女や少年が主役の映画も大好きなので観ている。

観ようと録画したまま未見だった「ラスムスくんの幸せをさがして」に偶々TVで遭遇。長閑な風景と小さな少年少女たち。しかし、この子供達はみんな孤児で引き取ってくれる里親が出来る日を待っているのだ...でも、大抵は巻き毛の女の子が優先される。そんなある日、この映画の主人公ラスムス君はこっそりと孤児院を抜け出してしまう。

そして、あるおじさんと出会う。自称、風来坊オスカル!(オスカルという名にドキっとし、そして、はて~?このおじさん、とても見覚えがある...)そう、このオスカル役のアラン・エドワールはベルイマンの「処女の泉」やタルコフスキーの「サクリファイス」に出ていた渋い存在感を残す俳優さんだった。そんなちょっと忘れていた記憶が呼び戻されたりするので愉しい。

9歳(少年期として好きな頃♪)のボサボサのブロンド少年ラスムス君もオスカルおじさんと放浪を共にしている中、大農園のご夫婦の息子にしてもらえるというチャンスが訪れる。でも、ラスムス君はお金持ちの息子になるよりもオスカルおじさんと一緒の放浪を選ぶ。おじさんはアコーディオンを弾き歌う。貧乏でも人生を謳歌しているのだ。大人の世界や社会が少し見えかける年頃。この映画はラスムス君の視点から描かれているので、何とも観ていて気持ち良くほんわかとした気分になれるものだった。

放浪癖のあるオスカルおじさんには実は奥さんが居て家もある。ところが、少しお仕事をしてはふらり~と何処かへ出かけてしまうのだ。そんな夫を呆れながらも理解して家を守る奥さんも素敵だと思った。「また旅に出ような。」と嬉しそうにおじさんはラスムス君に語り歌う。ラスムス君にとって、とても素敵な両親が出来たのだ。

原作はスウェーデンの児童文学で有名なアストリッド・リンドグレーンの「さすらいの孤児ラスムス」で、アストリッド・リンドグレーンはこの映画の脚本も担当している。同じく原作と脚本を担当した「やかまし村の子どもたち」や「やかまし村の春夏秋冬」も大好き!子供向けの為だけの作品ではない微笑ましさが心地よいのだと思う。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-08-13 12:05 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『永遠のマリア・カラス』監督:フランコ・ゼフィレッリ★ファニー・アルダンとジェレミー・アイアンズ♪

懸賞 2005年 06月 05日 懸賞

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永遠のマリア・カラス:CALLAS FOREVER
2002年・イタリア/フランス/イギリス/ルーマニア/スペイン合作映画 
監督:フランコ・ゼフィレッリ 製作:オリヴィエ・グラニエ、リカルド・トッツィ、ジョヴァネーラ・ザノーニ 脚本:フランコ・ゼフィレッリ、マーティン・シャーマン撮影:エンニオ・グァルニエリ 音楽:アレッシオ・ヴラド 出演:ファニー・アルダン、ジェレミー・アイアンズ、ジョーン・プローライト、ジェイ・ロダン、ガブリエル・ガルコ

★まだこの映画の感動冷め止まぬ!という状態の私なのにまた観ていた。100年に1人の歌声とも言われるディーヴァ!マリア・カラスであるし、演じる方がこれまたファニー・アルダン。そして長年の友人で音楽プローモーター(久しぶりのゲイ役でもある)役にはジェレミー・アイアンズという最高のキャスティング。さらに監督がフランコ・ゼフィレッリだという事...これだけでもう豪華過ぎる。

マリア・カラスの熱狂的なファンの方々は多いのでこの作品をどう思われるかは人それぞれだと思う。私はロックもオペラも優劣の差を持たないお気楽な音楽ファンなので、そういう意味でも充分愉しむ事が出来る内容なのだ。

実際にマリア・カラスと親交の深かったフランコ・ゼフィレッリ監督。「空想と思い出を織り交ぜて作ったものである」とラストに記されている。カラスが心臓発作で亡くなったのは1977年9月16日。その1977年のパリが舞台設定なので、晩年の孤独な隠遁生活時をも充分ご存知な監督の未だに色褪せないカラスへの友情と尊敬の念を切々と感じることが出来る。

大富豪オナシスとの10年間の愛の日々の深さ、ジャクリーヌ・ケネディと結婚した時の新聞の切抜きを大切に保存していて見ては悲しみに泣き崩れるシーンなど胸が張り裂けそうになる(多分に私はカラスに感情移入しているのだと思う)。情熱のカルメンを演じるカラス(結局お蔵入りとなるけれど)、トスカならまだ歌えるとラリー(ジェレミー・アイアンズ)に相談するけれど、既に絶頂期の美声が出ない53歳のカラスにラリー以外の人々はその企画を却下する。女性ジャーナリストのサラ(ジョーン・プロウライト)やラリー達の友情の描写もとても好き。「虎」との異名を持つカラスの性格に振り回されながらも、時に口論もあれどカラスの心の孤独を静かに見守る友たち。主要な役柄を名優達が演じるのでとても安心して観ていられる。カラスのお部屋の美しい装飾やシャネルのお衣装などもうっとり。オナシスのお写真の額の近くにルキノ・ヴィスコンティのお写真が並べられていたのも嬉しかった。

それにしても、いつもながらジェレミー・アイアンズは素晴しい!!そして、年々好きさの増すファニー・アルダンの存在感も凄い。私にとってハンサムな女性のお一人でもある。実にかっこいい!そして、この当時53歳同士のお二人の19年振りの共演に胸ときめくのだった。この先、何度も観たくなる作品だと思う。

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★フランコ・ゼフィレッリ監督~ファニー・アルダン~素敵なジェレミー・アイアンズ♪

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# by musiclove-a-gogo | 2005-06-05 09:43

『嵐が丘』(1992年) 監督:ピーター・コズミンスキー 原作:エミリー・ブロンテ 音楽:坂本龍一

懸賞 2005年 05月 18日 懸賞

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嵐が丘:WUTHERING HEIGHTS
1992年 イギリス映画 監督:ピーター・コズミンスキー 音楽:坂本龍一
出演: ジュリエット・ビノシュ、レイフ・ファインズ、ジャネット・マクティア、サイモン・シェパード、ジェレミー・ノーザム、シンニード・オコナー

「嵐が丘」というとエミリー・ブロンテ、ケイト・ブッシュ、ローレンス・オリヴィエ(ケイトは曲名だけれど)...と浮かぶ、英国文学としても映画としても馴染みの深い作品。海外での映画化はこれで5回目となるもの。

ジュリエット・ビノシュは「汚れた血」「存在の耐えられない軽さ」の辺りがどうしても好き。でも、出ていると見ているけれど。この「嵐が丘」のキャサリン役はとても期待していたものだ。しかし、ヒースクリフ役のレイフ・ファインズが素晴しく、今作ではキャサリンの娘キャシーまで描かれているけれど、その娘役もビノシュだったのはやっぱりどこか不自然さとう~ん?という気がしてならないのだった。二役に物足らなさを感じた様な気がする。

レイフ・ファインズは色んな役をこなすお方だけれど、この執念、情念のヒースクリフを好演していたと思う。繊細さとぎらぎらした面がとても胸を打つ場面が多かった。ビノシュには少し物足らないものを感じたけれど、映画としては結構好きだと思う。音楽の坂本龍一は素晴しいし、エミリー・ブロンテ役でシンニード・オコナー、ヒンドレイ役のジェレミー・ノーザムも出ていて個人的に楽しむ事が出来た。

ビノシュにはもう少し運命的な女性の持つ込み上げる様な情感、小悪魔的なキャサリンが感じられず残念だったのかも?イザベル・アジャーニにお若い頃、演じて頂きたかった様な気もした。1977年にエミリー・ブロンテを演じたあのアジャーニはとても素晴しく美しかった。そんな事を連想していた。英国の荒野に建つ古びたお館、あの光景はどうしても好きだと言える。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-05-18 11:56 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『戦場のピアニスト』 監督:ロマン・ポランスキー 音楽:ショパン『夜想曲第20番嬰ハ短調』他♪

懸賞 2005年 05月 12日 懸賞

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戦場のピアニスト:THE PIANIST
2002年・フランス/ドイツ/ポーランド/イギリス合作映画 
監督:ロマン・ポランスキー 原作:ウワディスワフ・シュピルマン『ある都市の死』 脚本:ロマン・ポランスキー、ロナルド・ハーウッド 撮影:パヴェル・エデルマン 音楽:ヴォイチェフ・キラール
出演: エイドリアン・ブロディ、トーマス・クレッチマン、エミリア・フォックス、ミハウ・ジェブロフスキー、エド・ストッパード、モーリン・リップマン、フランク・フィンレイ

★90年代後半からピアニストと題させた秀作が立て続けに公開された。中でも好きなのはイザベル・ユペールの「ピアニスト」。でも、ロマン・ポランスキー好きなのでこの作品も見逃せないものだった。世界中で多くの賞を受賞された様で良かったと思う。個人的にポランスキー作品の中でとても好きな方でもない『戦場のピアニスト』。でも、秀作には違いないと思う。

ウワディスワフ・シュピルマン役のエイドリアン・ブロディも個性的で繊細な演技をされるお方だ。ポランスキーは常に狂気を描く。この作品は単なる反戦映画でもなければ、お涙頂戴映画でもない。観終えた後の残像は実に荒涼としていた。あのワルシャワの廃墟化した街、多くのユダヤ人の迫害、ナチス・ドイツ軍...。ポランスキー監督が自らの体験(数奇な体験が多い不思議な巨匠!)があるからこそ描ける世界だと思う。これは実話を基に映画化されたと知って驚いたものだ。ドイツ軍のヴィルム・ホーゼンフェルト大尉の様な方も存在したのだ。最後はロシアの捕虜として亡くなってしまうこの大尉役のトーマス・クレッチマンは実はお気に入り!そして、シュピルマンの元恋人ドロタ役のエミリア・フォックスが登場するシーンは特に真剣に魅入ってしまう。そんなシュピルマンとの関わりのある人々も皆存在感を感じるものだった。

このような実話を知るとやっぱり運命というものを強く感じてならない。運良く生き延びた人、惨殺されてしまった人、そして人や社会をも大きく狂わせてしまう戦争の脅威に慄く。前日の『レッズ』とは全く違う感覚。シュピルマンはただただ運命に身を任せて生き延びた様にも感じる。またピアノを弾ける日々が訪れて良かった。何とも言えない涙が溢れるまま、私はまたポランスキーが好きになっていた。彼流のアナーキーな世界、狂った世界が好き。その彷徨う感覚がたまらなく好きなように感じている。アカデミー賞でも監督賞を受賞されたけれど、未だに入国は出来ない...こんな巨匠と呼ばれるお方は他にはいないだろう。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-05-12 09:33

『レッズ』 監督:ウォーレン・ベイティ★ジョン・リードの波乱の人生(1981年)

懸賞 2005年 05月 11日 懸賞

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レッズ:REDS
1981年・アメリカ映画 
監督・製作:ウォーレン・ベイティ 脚本:ウォーレン・ベイティ、トレヴァー・グリフィス 撮影:ヴィットリオ・ストラーロ 音楽:スティーヴン・ソンドハイム、デイヴ・グルーシン
出演:ウォーレン・ビーティ、ダイアン・キートン、ジャック・ニコルソン、イエジー・コジンスキー、モーリン・ステイプルトン、ニコラス・コスター、ジーン・ハックマン

★最近は長い作品ばかりを偶然にも続いて観ていた。なのでまだ頭の中がグルグルしている。この『レッズ』も3時間以上あるもの。ウォーレン・ベイティ(ウォーレン・ビーティ)が監督・主演で『世界をゆるがした十日間』を著した芸術家ジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)の革命に投じる情熱と、女性解放運動家ルイーズ・ブライアント(ダイアン・キートン)との恋愛、その他の革命家達、20世紀初頭のロシア、アメリカの共産主義者達...そんな大きな時代の変革期を映画を通じて垣間見る事が出来た。当時を知る証言者達の回顧録の様な形も導入されていたのも良かった。

長いので分けて観る事が多かったのだけれど、やっぱり好きなシーンはラスト。幾度と喧嘩、口論を繰り返すけれど離れられないジョンとルイーズ。彼等は夫婦と言えるのだけれど最後まで「同志」だった。とても深い絆!ルイーズの反対を押し切ってフィンランドへ密航者として入国。反共闘のフィンランドで逮捕、列車爆破など痛々しい姿の列車と共にモスクワに着く。出迎える時、そしてその後ニューヨークに帰国する事無く病に伏したジョンを看病する病院内でのあの姿、表情の深さ...ダイアン・キートン流石!という大好きなシーンが続くのだ。女性アナキストかつ女権主義者エマ・ゴールドマン(モーリン・ステイプルトン)、ジョンの友人で劇作家ユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)他、脇を固める俳優陣も豪華だった。また、カメラ・ワークも美しいと思っていたら、好きなヴィットリオ・ストラーロによるものだった!

若い頃はどうも好きではなかったウォーレン・ベイティなのだけれど、何か好感が持てる様になってきたのは、この作品を観てからかも知れない。ウォーレン・ビーティがジョン・リードにシンパシーを感じて製作した、そんな熱い情熱をこの作品の中で感じる事が出来た。それにしても、時の残酷さをまた痛感してしまう...そんな映画ばかり最近は観ているのは何故だろう...。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-05-11 10:26

『理想の結婚』(1999年) 監督:オリヴァー・パーカー 原作戯曲:オスカー・ワイルド『理想の夫』

懸賞 2005年 04月 08日 懸賞

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理想の結婚:AN IDEAL HUSBAND
1999年 イギリス映画 オリヴァー・パーカー監督
出演:ケイト・ブランシェット、ミニー・ドライヴァー、ルパート・エヴェレット、ジェレミー・ノーサム、ジュリアン・ムーア

★この映画はここ数年作では特に大好きなもの。私は本当に気に入った映画は何度も観てしまう...いくら時間が有っても足らないのは当たり前。でも赴くままに鑑賞を愉しんでいたい。

この「理想の結婚」の原作戯曲はオスカー・ワイルドの「理想の夫」。オスカー・ワイルドの没後100年を記念して制作されたイギリス映画。ワイルドが好きな事と、この出演者なのでもう言うこと無し!のお気に入り。特にケイト・ブランシェットの可愛らしさを観ているだけで気分が良くなるのだ。本当に色んな役を見事にこなす演技力と存在感はこれからもますます楽しみなお方。こういう可愛らしい役だと「オスカーとルシンダ」よりも好きかも?(逆にレイフ・ファインズは「オスカーとルシンダ」が最高に好きなのだけれど。)

19世紀末のロンドンの上流社会(この頃の英国もの、ヴィクトリア時代のロマンは大好き!)が舞台なので、当然お衣装も素敵。相変わらず美しい顔立ちのルパート・エヴェレットもここではコミカルな演技を見せてくれるし、ジェレミー・ノーサム(ノーザム)は相変わらず佳い!(勝手に御贔屓で)し、意地悪な性悪女役のジュリアン・ムーアも流石、ミニー・ドライヴァーはまぁまぁって感じ。ジュリアン・ムーアは演技派でかつ綺麗なお方だけれど、あのお衣装の着こなしと雰囲気は今一つしっくりこない。まぁ、ケイト・ブランシェットが完璧なので比べてしまうとスタイルの差という事になるのかもしれない。「シッピング・ニュース」では逆にジュリアン・ムーアの方が好きだったり、独断と偏見で言いたい放題...。

堅実な美しい妻ガートルード(ケイト・ブランシェット)と夫ロバート(ジェレミー・ノーサム)は傍目には理想の夫婦。そして、全く身を固めようとしない独身生活を謳歌しているかの様なアーサー・ゴーリング卿(ルパート・エヴェレット)とロバートの妹メイベル(ミニー・ドライヴァー)の結婚までに、ウィーン社交界のチーヴリー夫人(ジュリアン・ムーア)の登場によりややこしい事になる。でも、英国流のシニカルさとウィットが実に軽快にお話を進めて行く。このようなストレートではなく屈折した風刺めいた台詞のやり取りが好き。やっぱりクスクス笑えてしまうのだ。

全く湿っぽくなくカラリとした調子で気分爽快となる。「ああ、楽しい映画だったぁ~!」って。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-04-08 11:47 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『あの胸にもういちど』(1967)監督:ジャック・カーディフ原作:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ

懸賞 2005年 03月 18日 懸賞

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あの胸にもういちど:LA MOTOCYCLETTE
1967年 イギリス/フランス合作映画 
監督:ジャック・カーディフ 原作:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ 『オートバイ』  音楽:レス・リード
出演:マリアンヌ・フェイスフル、アラン・ドロン、ロジャー・マットン、マリウス・ゴーリング、カトリーヌ・ジュールダン

★大好きなマリアンヌ・フェイスフルとアラン・ドロンの共演した1967年制作映画。原作はフランスの耽美派作家:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの「オートバイ」。

可憐な少女、60年代ロンドンの華の様な存在だったマリアンヌは、ローリング・ストーンズと一緒に麻薬所持で逮捕、ミック・ジャガーとの恋愛~破綻(身篭もった子供も流産)、その後もドラッグ、アルコール、自殺未遂とスキャンダルの女王様の様に堕ちて行く...そんな時期に制作された作品で、この主人公レベッカ役は御本人と重なり合う部分も多い。平穏な生活を送る妻と、冷酷で魅惑的な恋人ダニエル(アラン・ドロン)の元へハーレーダヴィッドソンで走る、その二面性。黒革のレーシングスーツに着替えるシーンなど、ドキドキしたものだ。

美しい顔立ちと冷酷で神秘的な役のアラン・ドロンの存在も欠かせない。二人の全裸でのラブシーンは、当時は過激すぎるとカットされていたそうだ。幸いにも私が観た時はそのシーンも観る事が出来た。マンディアルグの原作をかなり好きな方は、きっとこの映画には何か不満が残るだろう。でも、この蔓延のお花が匂い立つ様なラブシーンは必見だと思う。原作では感じられない美しさを私は得る事が出来たのは、他でもない美しく虚ろなマリアンヌとアラン・ドロンというお二人だったからだと思う。個人的にこの頃のアラン・ドロンのニヒルな役柄が滅法好き。お二人共に何か翳りの様なものが漂い美しい容姿に影を落とす時期にも思える。そんなヒロインは死へと向かう。(マリアンヌはそこから這い上がって今も凛と健在なのは嬉しい限り。)

名作というよりもカルト作品と言われるものなのかも知れないけれど、ロジェ・ヴァディムの描くシュールさとも違った、哀愁を帯びた映像美は限りなく幻想的で綺麗だ。兎に角、嬉しいDVD化である!
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# by musiclove-a-gogo | 2005-03-18 11:37 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『仮面の男』(1998年) 監督:ランドール・ウォレス 原作:アレクサンドル・デュマ『鉄仮面』

懸賞 2005年 02月 26日 懸賞

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★仮面の男:THE MAN IN THE IRON MASK
1998年 アメリカ映画 ランドール・ウォレス監督
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェレミー・アイアンズ、ジョン・マルコヴィッチ、ジェラール・ドパルデュー、ガブリエル・バーン、アンヌ・パリロー、ジュディット・ゴドレーシュ

★もっと早く観れば良かった~!とても楽しかった。レオナルド・ディカプリオのファンの方は多いと思うので、脇を固める四銃士の中年名優様たちの存在感を感じて頂けたと思う。私は逆なので、あまり興味の無かったディカプリオの良さを感じる事が出来た。でも、お目当てはジェレミー・アイアンズとガブリエル・バーン!

アレクサンドル・デュマの「鉄仮面」の映画化なので、フランスのルイ14世時代の歴史劇。この映画の主役はアイアンズ(アラミス)、マルコヴィッチ(アトス)、ドパルデュー(ポルトス)、バーン(ダルタニアン)の四銃士だ。うん!間違いない。でも、明らかに肌の艶などの違うお若いディカプリオも二役を好演していたと思う。ルイ14世と双子の幽閉されていた鉄仮面の弟フィリップを。

好きな作品によく出演されているけれど、どうも苦手なドパルデューも滑稽な役柄で可笑しかった。やっぱり上手い役者さんだ。頭は禿げているけれど渋い演技を見せるマルコヴィッチはここでも素晴らしかった。バーンはここではブロンドの横分けの長髪で今まで観た作品中、最も美しかった。大好きなアイアンズは、やっぱり素敵~!ドパルデューって大きいのだけれど、身長はアイアンズが一番高かった。スラリと凛としていらっしゃる。お髭の感じや神父という役柄からロバート・デ・ニーロと共演した名作「ミッション」を思い出したり。最後の方でこの中年四銃士が若い騎士に走り立ち向かって行くシーンでは泣いてしまった。でも、4人とも生きていた。その勇姿に若い騎士達は圧倒されてしまう。勇者達の美!

結構、コメディっぽいシーンも多くクスクス笑ったりもした。皇后様にはアンヌ・パリローだったのも嬉しかった。でも、もう母親役をされるお年になってきたのだぁ...と。でもまだまだお綺麗だ。「ニキータ」が代表作かもしれないけれど、私は髪の長いアンヌ・パリローが好き。華奢な身体で色んな役をこなすお方だ。アラン・ドロンとの「危険なささやき」やダニエル・オートゥイユとの「悪魔の囁き」、デビュー作の「ガールズ」(これは試写会のチケットが当選して母と行ったのだ)、音楽は10ccだった。内容はあまり覚えていないけれどラブリーなハイティーンの女子達の青春ものだった。でも、テーマ曲は今でも浮かぶ。

偏見は損をする。そして、この映画は四銃士の見事な揃え方に勝利あり!また、観ようと思う。今度はもっとお衣装などもじっくりチェックしたり、アインアズの馬車に駆け乗るシーンの格好いいシーンとか...。ジュディット・ゴドレーシュも可愛かったし(自殺してしまうけれど)。

英仏米から個性的な演技派が揃って見応え充分。満足、満足な見終えた後の気分も良い作品だった。名作かと言われるとそんなのは後回し~っていう感じ。見所が多いのは何度も楽しめるから好き。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-02-26 11:30 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『歌え!ロレッタ愛のために』(1980年)演技派女優シシー・スペイセクが見事にロレッタ・リンを演じた名作

懸賞 2005年 02月 10日 懸賞

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歌え!ロレッタ愛のために:COAL MINER'S DAUGHTER
1980年・アメリカ映画 
監督:マイケル・アプテッド 製作:バーナード・シュワルツ 原作:ジョージ・ベクシー 原案:ロレッタ・リン 脚本:トム・リックマン 撮影:ラルフ・D・ボード音楽:オーウェン・ブラッドレイ 
出演:シシー・スペイセク、トミー・リー・ジョーンズ、ビヴァリー・ダンジェロ、レヴォン・ヘルム、フィリス・ボーエンズ

★この映画でシシー・スペイセクはアカデミー賞の主演女優賞に輝いた。私がシシー・スペイセクを好きになったのは『キャリー』から。26才で高校生役を演じたとTVの解説者の方が語っていたのを聞き驚いたものだった。大人なのに少女っぽい。それもちょっと風変わりな雰囲気。ミア・ファローもそうだけれどこのようなファム・アンファンな魅力の女優様も大好き!初めて観た時、この『歌え!ロレッタ愛のために』は今一つピン!と来なかった。でも、今観ると夫婦の絆が支えとなって、実在のカントリー歌手、ロレッタ・リンをシシーは見事に演じているのだと感動する。歌も全てあの少しハスキーで少女っぽいお声でシシー・スペイセクが歌っている。

当時はあまり興味の無かったトミー・リー・ジョーンズが夫役。最近、やっと凄い役者さんなのだと感じる様になってきた。それにしても、DVDのジャケット良くないなぁ~って。そんな事はしょっちゅう思うのだけれど。この映画の中でも中盤からスターになって大きな舞台に立つ時のロレッタ(シシー・スペイセク)は濃いブラウンの鬘とメイクもしっかり。でも、普段のノーメイク風のシシーの方がずっと可愛くて好きだ。ブロンドの髪を軽くカールしたり下ろしたり。カントリー・スタイルの服装も自然だった。テキサス出身のシシーなのでさらりとこういう役もこなせたのかもしれない。

小さな華奢な体型は今も変わらない。もう50代後半のハズだけれど。私が好きなシシーの役はちょっと変わった女性を演じたものが多いけれど、実に色んな役を演じ続けている。

ロバート・アルトマン監督の映画『三人の女』がリバイバル上映された時、映画館で釘付けとなった。帰りの駅のホームへ向かう時、すっかり私は彼女のスクリーンの中の動きを真似ていた...よくあること。そして、長い髪に憧れたのをしっかり覚えている。あの頃のシシーは最も髪が長かったと思う。綺麗なブロンドの細い髪だった。

カントリー音楽には全く詳しくないのだけれど、14歳で結婚して20代でカントリーの女王となった実在のロレッタ・リン。少女が妻になって母になり、いつの間にかヒットチャートにまで。当然、その間には色んな葛藤があった。ずっと傍で支えていた夫役のトミー・リー・ジョーンズ!ポイントアップ度が最近顕著な方の様だ。

(追記)
※この主人公ロレッタ役のシシー・スペイセクをロレッタ・リンご本人も絶賛されたそうです☆
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# by musiclove-a-gogo | 2005-02-10 09:09

『悲しみよこんにちは』(1957年) 監督:オットー・プレミンジャー 原作:フランソワーズ・サガン

懸賞 2005年 02月 04日 懸賞

c0222662_1121441.jpg悲しみよ 
さようなら
悲しみよ
こんにちは
・・・・・・・
欲情をそそる
肉体同士の愛
愛のつよさ
からだのない怪物のように
誘惑がわきあがる
希望に裏切られた顔
悲しみ 美しい顔よ

朝吹登水子:訳 新潮社「悲しみよこんにちは」より

★「初めから私は大人だったのだろうか。それとも、いまだに子供のままなのだろうか・・・・・大人の年齢になった今でも。」と、サガンは当時を回顧して語ったという。

18歳でこの小説を出版。プルーストの小説から取られたペンネームを持つ天才少女作家誕生。そして、次々と作品は売れ映画化されたものも多い。小説を彷彿させるかのような20歳年上のギ・シェレールとの結婚。サガン22歳。(その後、再婚している。)急速な人生は時にチクチクと刺されるかの様に危険な空気が漂う。サガンはアルコールや音楽を愛したけれど、人生の途中からルーレット(ギャンブル)をも愛した。加速される、歯車が狂い始める。彼女のお顔が人生を物語る。実年齢よりずっと年老いたあの様相は!?と思うけれど、凡人ではないお方ならではの生き様をかっこよく思う。その進み過ぎる老化は、神経衰弱や睡眠薬などの影響も大きかった様だ。小説の中のセシル、サガン、セバーグ...運命の出会い。

悲しみよこんにちは:BONJOUR TRISTESSE
1957年 イギリス・アメリカ合作映画 
監督:オットー・プレミンジャー 原作:フランソワーズ・サガン 出演:デヴィッド・ニーヴン、デボラ・カー、ジーン・セバーグ、ミレーヌ・ドモンジョ、ジュリエット・グレコ

★古い映画。「悲しみよこんにちは」というタイトルに目が止まり図書館で借りたのは、このセシールとほぼ同じ年の頃だった。原作のフランソワーズ・サガン(昨年秋に他界された)は18才の時に書いたのだそうだ。大人に近づく少女の心理がとてもよく分かる。今はさらに。

デヴィッド・ニーヴンとデボラ・カーは素敵な大人のカップルだ。でも、愛する父を取られたくない!そんなセシール(ジーン・セバーグ)に感情移入しながら...でも、今だとアンヌ(カー)の悲しみはどんなだっただろう!と胸が痛む。そして、ハマリ役のニーヴン扮するプレイボーイな父に呆れる。(しかし、ニーヴンなので怒れない。)

この映画での若い愛人役のミレーヌ・ドモンジョはそんなに好きではない。健康的な肢体と輝く美しい髪に綺麗なドレスを纏って素敵だけれど...どうも(もう少し不健康そうなお方を好む傾向がある)。でも、ジーン・セバーグは大好き!大人になって謎の早い死を迎えてしまう。セバーグを初めて知ったのはゴダールの「勝手にしやがれ」だった。小さな身体とボーイッシュな愛らしさは新鮮だった。

まだ幼い頃、友人達と駄菓子を買いに行き(私は確かチェルシーを買った)、「セシール・カットって知ってる?」という会話をした日を思い出す...まだ、太陽の眩しさが不快だと感じる事もない頃の事。淡いノスタルジー。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-02-04 11:15 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『恋に生きた女ピアフ』 監督:クロード・ルルーシュ★エディット・ピアフとマルセル・セルダンの愛の物語

懸賞 2005年 01月 27日 懸賞

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恋に生きた女ピアフ:EDITH ET MARCEL
1983年・フランス映画 
監督:クロード・ルルーシュ 脚本:シルビー・ケークライン 撮影:ジャン・ボフェティ 
音楽:フランシス・レイ、シャルル・アズナヴール 
出演:エヴリーヌ・ブイックス、マルセル・セルダンJr、ジャン=クロード・ブリアリ、シャルル・アズナヴール、ジャック・ヴィユレ(ジャック・ヴィルレ)

★世紀のシャントゥーズ!ジャン・コクトーはエディット・ピアフの声を「芸術だ」と絶賛し、運命的とも言えるピアフの訃報を聞き同じ日に他界してしまったという。そんな「エディット・ピアフ」という存在はいつまでも私には大き過ぎる...。

この映画はエディット・ピアフとマルセル・セルダンの友情を越えた深い絆で結ばれた愛の時間を描いたもの。2時間40分に及ぶものだけれど、時間が足らない位なのかもしれない。名曲「愛の讃歌」はピアフが書いた壮絶な尊い愛のシャンソンだという事を知ったのは、美輪明宏様のお歌の会に行くようになってから。そんな事を知った上で観たのでなおさら感動的だった。監督はクロード・ルルーシュ。音楽はフランシス・レイとシャルル・アズナヴール(共に出演されている)。

劇中、ピアフを取り巻くブレーンのお一人の中にジャン=クロード・ブリアリも居て嬉しかった。国民的歌手であるピアフと、国民的英雄ボクサーの二人の愛。セルダンは事故で命を失ってしまう...当時を知る方々にとって、この悲劇がどれだけの人々の心をも哀しみに包んだだろうか!作り話でもなく実話なのだから。ピアフはその後、アルコールやドラッグ、自殺未遂...と身体がボロボロになってもあの小さな身体で最期まで歌った。歌う事が宿命の様なお方だったのだろう。ピアフの人生を描くには時間が足らない。でも、二人の関係、セルダンの死までを映画にしたルルーシュの眼差しには、とても尊敬と優しさのようなものが感じられるのだった。親交の深かったシャルル・アズナヴールは全編を通して登場している。

エディット・ピアフというお方は与える事を惜しまないお方だったという。愛した人、友人達に惜しみなく...そんな人だから、愛されたのだろうし、愛した男達は道が開けて行った。素敵な女性だと思う。最後の方で「あなたと共に」と繰り返される歌声を聴きながら涙に溢れていた。

セルダン役はセルダンの実際の息子さん(マルセル・セルダンJr)が演じていた。そんな配役やシャルル・デュモンの曲なども含め、クロード・ルルーシュのピアフを讃える、それも押しつけがましくない描き方で粋に思えた。ピアフ役のエヴリーヌ・ブイックスは、少しパトリシア・カースの美しさを想起させるお方だ。ルルーシュ作品にはよく出ているお方でもある(一度ご結婚されており、お二人の間には娘さんのサロメ・ルルーシュがいる)。
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# by musiclove-a-gogo | 2005-01-27 08:38

衝撃的な出会い★ブリジット・フォンテーヌ(BRIGITTE FONTAINE)『ラジオのように』(1969年)♪

懸賞 2005年 01月 03日 懸賞

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★リアルタイムではない『ラジオのように』をジャケ買いした。伊丹の星電社の片隅に再発盤が新入荷のコーナーに有ったのだ。不思議な悦ばしき出会いは思いがけずやって来た。とにかく「わぁ~!これ買う!!」という感覚でレジに持っていった様に思う。全くその時はこの作品が名盤だということすら知らなくて、さらにフランス人であるということさえ...。針を下ろして音が流れてきた時のあの奇妙な気持ちを何と喩えればよいのだろう...”なんだろう?この音楽は。”とか”よく分からないけれどかっこいい!”・・・多分このような印象を持った。そして、間章氏のライナーノーツをじっくり拝読していく内にすっかり私はフォンテーヌに魅了されていたのだと思う。あの文章、活字は私にはあまりにも大きなものだった。

当時、英国を中心としたニューウェーヴの音楽が好きでラジオは毎日聴いていた。雑誌も細かくチェックしていた。16歳の私は学校では音楽の会話の出来るお友達がほとんど居なかった。みんな恋愛や日本の音楽やアイドルのことで楽しそうだった。そんなお話を聞きながらも早くお家に帰って好きな音楽が聴きたい!と思ったり、気分が乗らない会話に時間を費やすより図書館で過ごす事を選ぶ様になってしまった。休日は数人で映画に行く事もあったけれど、次第に私の観たい映画では無いことに忠実な態度を取り始めていた。今振り返ってみて、この時期の私はとてつもない速度で音楽や文学や映画といった今の私の宝物たちに接近して行ったと思える。そして、「ブリジット・フォンテーヌ」という風変わりなアーティスト(ヴォーカリスト)の衝撃はデヴィッド・ボウイ様との出会い以来の事。私にとってのあるキーであると言える。そうとしか思えない。「ヴァガボンド」という言葉に憧れたけれど私には持ち合わせてはいないと今も思う...。訳詞を読みながら浮かぶ不可思議な幻想。ラディカルであり猥雑であり、でも、あの優しさは今も私の心に必要なのだ。一等好きな作品は『III』。「はたご屋」ばかりを何度も繰り返し針を置き聴き入った。このままだと狂ってしまうかも?というくらいにその世界に引き込まれてしまった。正しく声の美力なり!というかこのお方は魔力の様だ。今も御大フォンテーヌは健在だけれど、あの空気感はあの時代のものだったのだと思う。誰にも時代の空気感は再現不可能なのだ。特にあの様な時代は...なので一層憧れるのかもしれない。

アレスキーやジャック・イジュラン、ピエール・バルーにも傾倒していく中、セルジュ・ゲンスブールに出会い、バルバラ、カトリーヌ・リベロに出会う。映画ではゴダール!文学はランボーからネルヴァルに向かっていった。この選択肢が今の私に繋がっている大切なキーだと思うし、もうどうしようもない後戻り不可能な組み込まれてしまった何かの様にも。たかが私個人の事ながら、音楽やある一曲が人生を変えるきっかけになる事を私は感じる事が出来たのだ。良かったのか?悪かったのか?はどうでもいい。フォンテーヌのお声は今も時に少女の様に可愛らしく響き、かつ厳しいアナーキストな面持ちも消えてはいない。”過激な優しさ”をこれ程までに表現出来るヴォーカリストを私は知らない。シャンソンというカテゴリーからは大きくはみ出した異端児フォンテーヌ。そんなカテゴリーを軽く飛び越えるフォンテーヌが今も私は大好き!

※2005年1月3日付で書いたものです。『BRIGITTE』の由来はブリジット・バルドー(好きだけれど)ではなく、フォンテーヌ!そして、私の長年の心のミューズのお一人でもある。結局のところ、私はもうすっかり歳を重ねてしまったけれど、今もまだ行ったり来たり...。戻れない時間だけれど想い出は永遠。ノスタルジーに浸っていてはいけないとも想うけれどまだまだ彷徨しているみたい。そんな心を此方でつらつらと綴っているのだろう。人それぞれの”少女観”があるけれど、私は”美しい!”と思えるものや”儚い幻想”のようなものがいつも好きな気がする。『我が心の泉の畔の妖精たち』あるいは時空を超えたミューズたちはまったく変わらない☆

【関連】 ↓ さらに以前書いたものです。

寺山修司 『少女のための恋愛辞典 家のない子も恋をする』

キスと二つ並べて書いてみる。キスキスである。さかさに読むと、スキスキとなる。これもとてもいいな、と男の子は考える。漢字で書くと「好き」という字は女ヘンに子という字。つまり、女の子である。これも、とてもいいな、と男の子は考える。
男の子は、ことし十五歳である。

ラブと二つ並べて書くとラブラブ。さかさに読むと、ブラブラである。何だか知らないけれど、ちよっと恥ずかしい、と男の子は考える。

ブリジット・フォンテーヌが唄っている。

世界のひとが
みんなさむさにふるえている
だから
どこかで火事がある

ハートが燃えると恋なのに、家が燃えると火事なのです。
「家は、恋をすることができないのかな」
と男の子は考えこんでしまった。

(中略)

ダミアはシャンソンで、
「海で死んだ人は、みんな、かもめになってしまう」
と唄いましたが、かもめになれなかった溺死の少女は、いまも海の底に沈んでいます。
だから、ひとは誰でも青い海を見ていると、かなしくなってしまうのです。

★これは寺山修司が子供の頃に、アンブロース・ビアスの『悪魔の辞典』を愛読されており、中に、《恋愛》=患者を結婚させるか、あるいはこの病気を招いた環境から引き離すことによってのみ、治すことのできる一時的精神異常。と記されていたこと、この本のもつ冷ややかな調子に反発し、おとなになったら、ぼくの辞典を作ろうと思ったそうです。でも、できやしないので、恋愛についてのノートに「少女のための恋愛辞典」とつけてみたそうです。因って、これは寺山修司によるアンブロース・ビアスへの回答でもあるというもの。

私もアンブロース・ビアスの『悪魔の辞典』を持っていた。真っ黒な妖しげな御本でちゃんと読まずに古本屋さんに売ってしまった。私よりさらに幼い弟が私の本棚を見ては不気味そうに、こっそり母に告げ口していたらしい。「お姉ちゃん、だんだんおかしくなってる。大丈夫かな...」って。母も多分にそういう意味ではおかしな人だったので、そんな弟の心配心をまた私にこっそり嬉しそうに話すのでした。”シャンソン”というフランスの歌謡を教えてくれたのも母でした。でも、この詩には”ブリジット・フォンテーヌ”という名が出てくる!私のこの趣味サイト『BRIGITTE』とはブリジット・フォンテーヌのお名前から拝借しているもの。なので、この詩はとっても大好き!寺山修司作品には数え切れない程の好きな詩や物語、映画がある私♪

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# by musiclove-a-gogo | 2005-01-03 14:26 | シャンソン・フランセーズ

甘く物憂い翳り★ホープ・サンドヴァル(HOPE SANDOVAL) マジー・スター(MAZZY STAR)♪

懸賞 2004年 11月 11日 懸賞

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★英国を中心にヨーロッパの音楽たちに魅了されてきた私。でも、ニューヨークだけは特別に好きな米国の宝庫だった。それは洋楽に目覚めて直ぐの事なので理由もきっかけもよく分からない。思い当たるものと言えば、一枚のパティ・スミスの写真とアンディ・ウォーホルを取り囲む人々への関心が直感的なものだったこと。そして、デヴィッド・ボウイとの交友関係ともリンクしていたルー・リードやニコ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの音楽に出会った。そして、VELVET MOONという店名の由来をよく訊かれるけれど、当然!VELVET UNDERGROUNDが居る。

「ヴェルヴェットの子供達」と呼ばれるフォロワーは今も世界中に存在し継承されている。そんな音達に出会うと嬉しく、そしてすんなりと聴き入る事が出来る。理由など分からないけれど。マジー・スターというバンドに出会ったのは1990年の1stアルバム「SHE HANGS BRIGHTLY」。その前身バンドとなるオパールから引き続いて、その気怠いサイケデリックな妖気は自然と心地良く入ってきた。ギタリストのデビッド・ロバックのギター音色が好き。そして、決定的なのは紛れもなくホープ・サンドヴァルのヴォーカルにある!と断言出来る。この人達の作品リリースはとてもインターバルが長い。でも、その間ずっとこれまでの作品を聴き続けて来たし、これからもそうだと思う。(ケイト・ブッシュの新作を待てるのだから数年位どうって事は無いのだ。)

オパールのケンドラ・スミスも好きなヴォーカリストだけれど、ホープ・サンドヴァルのお声には刹那的な甘い蜜の香気が漂いたまらない。私は所謂「癒し系」という言葉が好きでは無い。でも、音楽や芸術を愛する人々はそれらの中に、それらとの出会いによって癒される事があるとは思っている。私も私自身の心の雑音が静寂さを取り戻す時の音楽、それを求める時の音楽が有るように思う。そして、ホープ・サンドヴァルのお声を聴くと安堵する。時に無性に涙が止まらない時もあるけれど、それでも彼女のお声は沁み込んでくるのだ。魔性のエーテルだと思う。倦怠と寂しさを伴いながらも優しいのだ、とても。ゆっくりと内部への瞳孔はやや覚醒的で夢見心地に。元気で明るい音楽では決して無い。二者択一(オルタナティヴ的)音楽であり暗くて嫌いだと思う方も居られるであろう。でも、私は彼等の音楽、サンドヴァルのお声を求めてしまう。

2ndアルバムの「SO TONIGHT THAT I MIGHT SEE」を選んでいるけれど、3rdアルバムの「AMONG MY SWAN」も大好き!そして、2001年にサンドヴァルが新しく始めたプロジェクト:HOPE SANDOVAL & THE WARM INVENTIONSは私が2000年代に入ってリリースされたどんなアルバムよりも聴き続けているお気に入りアルバム。この作品はMY BLOODY VALENTINEのコルム・オコーサクとの共同プロジェクトで、JESUS &MARY CHAINのカバー曲や、英国アコースティック・ギターの大御所!バート・ヤンシュも参加した曲まで収録されている。

サンドヴァルの甘い気怠さはお声だけではなく容姿や表情にも充分なまでに。なので、さらに好きなのだと思う。物憂い翳りが好きだから。私なりの好き勝手なお気に入りの女性ヴォーカル系譜らしきものが脳内で縺れ合いながら存在する。その中に、このホープ・サンドヴァルという美しき歌姫はニコからロベールにまで繋がるものとして位置している。これらのお声達は私の脳内から胸の奥底に住む大切な美声なのだろう♪

※2004年10月11日に『ホープ・サンドヴァル:マジー・スター「MAZZY STAR/ SO TONIGHT THAT I MIGHT SEE」1993年』と題して綴ったものです。ブログの整理のため、此方にもと思います大好きなホープ・サンドヴァル♪

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# by musiclove-a-gogo | 2004-11-11 14:17 | 洋楽ロック・ポップス★90年代

『ベニスに死す』(1971年) 監督:ルキノ・ヴィスコンティ 原作:トーマス・マン

懸賞 2004年 07月 15日 懸賞

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★この作品はいつ、何年経っても「素晴らしい!」。でも、困った事に私はヴィスコンティ無しでは生きていけない位に常日頃から離れないのだ、各作品の各シーンが。10代,20代,30代・・・ときっと一生離れないであろう「美」の結晶の様な存在。ルキノ・ヴィスコンティは一等大好きな映画監督である事は変わることは無い。しかしながら、そんな大好きなお方の作品を語るのは難しいのだ。鑑賞した作品は全て好き。でも、今回この有名な「ベニスに死す」について先ず、何か綴っておきたいと思ったのはあまりにもダーク・ボガードの内面演技の素晴らしさに驚愕せずにはいられない新鮮な感動を得たから。また年を重ねる毎に違う感動が得られると思うけれど。初めて観た時は10代。当然の如くビョルン・アンドレセンの美しさに卒倒しそうになり釘付け!息を呑む様な美少年にただただ魅入ったものだ。今も永遠の美として焼き付いている。

さて、この作品を何度観ているだろう?好きな作品は思い出した様に幾度と観る気質故、とてもその間隔にムラが有る。遂先月久しぶりに観る事になり、その感動は今までのものを継続していながらも何かが違う...「死んでしまうくらいに美しい!」と真面目に思ったのだ。私は自分でもハッキリとは分からないけれどロマン派に影響されてきた様だし、どうしてもそこから逃れられないものをいつも感じている。それは時に心の葛藤の要因ともなる様だけれど。そんなロマン派最後の人とも称されていた音楽家:グスタフ・マーラー。この「ベニスに死す」の原作であるトーマス・マンはアッシェンバッハを小説家として描いていたけれど、ヴィスコンティは音楽家として設定した。そして、その役は「地獄に堕ちた勇者ども」の名演に続いてダーク・ボガー ドに!

「アッシェンバッハはその少年が完全に美しいのに気づいた。蒼白で上品に表情のとざされた顔、密いろの捲毛にとりまかれた顔、まっすぐにとおった鼻とかわいい口を持った顔、やさしい神々しいまじめさを浮かべている顔─彼の顔は、最も高貴な時代にできたギリシャの彫像を思わせた。」正しくこの文中通りの美少年:タジオ(ビョルン・アンドレセン)に療養先のリドのホテルで出会う初老の音楽家:グスタフ・アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)。季節風の暑さと街中に実はコレラが蔓延していたという中、アッシェンバッハの身体は蝕まれていき死に近づいていくのだけれど、そんな中彼が求めていた美と精神の一致、英知の到達を現前したかの様なタジオ少年との出会いは異常で純粋な抑えきれない思いへと募る。今の私が特に感動したのはそんな初老の老いや病いとの闘いの中でも「美だけが神聖なのだ。」と呟き砂浜で静かに死んでいくまでの内面演技の見事さ。胸が締め付けられた。友人のアルフレッドは芸術は曖昧なものだと語り、アッシェンバッハと美を巡る精神論で口論するシーン。それ以外はただただ物静かに台詞も抑えた難解な演技力が必要とされる役柄を演じきっている。それは歩き方ひとつ、タジオと視線を交わす瞬間、見つめる表情...ボガードの役者人生の中でも永遠に語り継がれる名作となって私の心に再び刻印されてしまった。「この原作を映画化する事が生涯の夢だった。」とヴィスコンティは語ったけれど、完璧な配役、完璧な音楽・美術・衣装で目が眩む様な文芸大作を作ってしまったのだ!

ポーランドからのタジオ一家。その母親役のシルヴァーナ・マンガーノの気品溢れる優雅さは何と讃えようか!嘗ての「にがい米」のグラマー女優から一変した貴婦人へ。「家族の肖像」の中の母、パゾリーニの「テオレマ」で見せる雰囲気とも違う。ピエロ・トージの衣装デザインも完璧!そのイタリア貴族のドレスたちは全編に気品と優雅さを面々に飾っている。それらのドレスを纏ったマンガーノの美しいこと!時代設定は1911年。全てに於いて完璧!細部をひとつひとつチェックしてみるとため息の嵐なのだ。

ビョルンはほとんど台詞は無く、若さと美の象徴の様に映像の中でこれまた永遠化を可能にした。振り向き腰に手を当てるポーズ。アッシェンバッハとすれ違う時に見せるほのかな微笑。そして、「他人にそんな笑顔を見せるな、愛してる。」と自分の中で呟くボガードのあの様に感動の矢が突き刺さる。老人を不純なもの、もう純粋ではないとその衰弱して行く身でありながらも内に秘めた美への執着と苦悩の表現を全身で物静かに演じているのだ。英国の誇り!英国の至宝!ダーク・ボガードよ、永遠なれ★

この「美の極致」を映像化したヴィスコンティ。私はその数々の作品たちとの出会いの中から美の残酷さを学んだ様に思う...40代、50代、60代...の私はどう思うかは分からないけれど。ラストシーン近く、アッシェンバッハは若さを取り戻したい思いで、床屋で顔にはおしろいを、唇には紅を、白髪は黒く染色する。でも、その施しは浜辺の太陽と暑さの中崩れて行く...。私は涙を堪える事が出来ない。ギリシャ神話の中の「タナトス」という言葉が連想される瞬間でもある。それは「死」を意味するのだから、アッシェンバッハのあの浜辺での静かな死は「人間と芸術はひとつになり、君の音楽を墓へ」と語ったアルフレッドの言葉があながち間違ってはいないとも。表裏一体である「エロス」とも切り離せないけれど、タナトスの兄弟である「ヒュプノス」とはあの真っ白なスーツの胸に飾られた真っ赤な薔薇なのだろうか?等とも思えた。美と死が一体となる恍惚の瞬間に涙が溢れてならないのだ。

ベニスに死す:MORTE A VENEZIA
1971年・イタリア/フランス合作
監督:ルキノ・ヴィスコンティ 原作:トーマス・マン 撮影:パスクァリーノ・デ・サンティス 音楽:グスタフ・マーラー出演:ダーク・ボガード、ビヨルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ、 ロモロ・ヴァリ、マーク・バーンズ、ノラ・リッチ、マリサ・ベレンソン、キャロル・アンドレ、フランコ・ファブリッツィ
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# by musiclove-a-gogo | 2004-07-15 11:08 | 音楽・映画・文学★美しい関係

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