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『リトル・ダンサー』監督:スティーヴン・ダルドリー~T.REX『COSMIC DANCER』~ポール・ウェラーの事など♪

懸賞 2010年 03月 29日 懸賞

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リトル・ダンサー/BILLY ELLIOT
2000年・イギリス映画
監督:スティーヴン・ダルドリー製作:グレッグ・ブレンマン、ジョン・フィン 脚本:リー・ホール 撮影:ブライアン・テュファーノ 音楽:スティーヴン・ウォーベック
出演:ジェイミー・ベル、ゲイリー・ルイス、ジュリー・ウォルターズ、ジェイミー・ドレイヴン、ジーン・ヘイウッド、スチュアート・ウェルズ、アダム・クーパー、ニコラ・ブラックウェル、マシュー・トーマス

★とっくに書いたつもりでいたのに探しても見つからない...そんな好きな映画が多々あるのだけれど、この『リトル・ダンサー』もそんな一つ。原題は「ビリー・エリオット」で主人公の少年の名前。この小学生(11歳)の少年ビリー(ジェイミー・ベル)はイギリスの北東部ダーラムという炭鉱町に住む少年で、父(ゲイリー・ルイス)と兄トニー(ジェイミー・ドレイヴン)は炭鉱夫。母親を亡くし、外出すると戻って来れないおばあちゃん(ジーン・ヘイウッド)との4人家族。父から50ペンス貰ってボクシングの練習に通っている(好きではないし向いていないようだ)中で、バレエの練習を目にして彼の中の何かが目覚め出す。チュチュを纏った可愛い少女たちに混じっての男の子はビリーだけながら、ボクシングの練習には行かずバレエの方にこっそりと通い出す。バレエの先生(ジュリー・ウォルターズ)はビリーの素質を見抜き、個人的に指導をする。ロイヤル・バレエ学校のオーディションを奨めてもくださる。踊っていると何もかも忘れてしまう程夢中になれるビリー少年を演じる、映画は初出演のジェイミー・ベルが実に活き活きと素晴らしい!けれど、そのオーディションに行けなくなる出来事が起こる。

この映画の舞台は1984年という設定(日本公開は2001年映画)であることは重要で、当時のイギリスはサッチャー政権。この映画の中で流れる音楽にジャム(THE JAM)の「悪意のいう名の街(Town Called Malice)」もある。劇中では流れないけれどサントラにはスタイル・カウンシルの曲も収録されている。この当時、反サッチャー政権の立場を公言していたポール・ウェラーである。1984年にサッチャー首相による炭鉱閉鎖政策をめぐるストライキを起こした炭鉱夫たちを支援する曲「Soul Deep」(カウンシル・コレクティブ名義)を発表していたことなどからのことだろう。父と兄もストライキしている炭鉱夫で、彼らと警察が衝突する町の大きな事件が起きる。その日がビリーのオーディションの日だった。この時に流れる曲はクラッシュ(THE CLASH)の「ロンドン・コーリング(London Calling)」でこれまた印象強く残っている。ちょっと、逸れてしまうけれど、私が労働者階級と中産階級というイギリスの庶民の中での根強いものを意識したのはポール・ウェラーの影響が大きい。この頃だったのだろうか...何かの音楽雑誌のニュース欄で、クラッシュが中産階級の出身であることから叩かれる!というニュアンスの内容が載っていた。ジャムもクラッシュも好きな私はポール・ウェラーが労働者階級だからとか反サッチャー政権云々ということなどまったく関係なく好きで聴いていた。けれど、この問題は色々な映画を観ていても出てくるものだし、次第に私の中でも考えなくてはならないものとなってゆき意識するようになった。フランスにもあるし、階級社会ではない日本ながら貧富の差は大きい。けれど、イギリスはこの問題がよく出てくる。ブリット・ポップ好きの私。労働者階級のオアシス(OASIS)とブラー(BLUR)のライバル意識という時代が90年代にあったことも思い出す。オアシスは労働者階級でブラーは中産階級の出身であるということが問題に関係していた。結局は当人同士よりもメディアが売れてるバンド同士なので誇張した煽りの報道をしていたのだとも想うけれど、オアシスのノエル・ギャラガーだったかな...彼の発言する中でやはりそうした階級、生活、家族のことなどがあった。それがブラー批判と受け取られたのかもしれない。確か、デーモン(ブラー)の方は事が大きくなってしまって困惑している様子だった記憶があるのだけれど、またその映像を観直してみたいと今想う。因みに、私は音楽的にはブラー(BLUR)がオアシス(OASIS)よりも当時から好きだった。

お話を戻して。父も兄も泥と垢にまみれて働く炭鉱のお仕事。そんな彼等にまさかビリーがバレエ・ダンサーになりたいと想っている気持ちなど理解は出来ないし考えもしないことだった。けれど、この映画がただの少年の夢物語ではないのは、家族をも描いているからかもしれない。兄のトニーはビリー少年よりずっと年上の青年でT.レックス(T.REX)のレコードを何枚も持っていて毎日聴いている(劇中、T.REXの「コズミック・ダンサー(Cosmic Dancer)」はオープニングとエンディングで流れる)。この兄弟は同じ部屋。兄のレコードをこっそり聴いてみたりするビリー。勝手に触ったと怒るトニー。トニーは父と同じ炭鉱夫である。このトニーにだってビリーの歳の頃には将来の夢があったに違いない。ロック・ミュージシャンに憧れていたのかもしれないと想ってしまうシーンもある。父と兄はビリーのバレエへの憧れに驚愕と怒りを抱く。けれど、父と息子である。トニーに父は「俺たちには未来はないけれど、ビリーにはあるんだ」という想い。炭鉱のない町、都会のロンドンになど行ったことも無い父は、息子の才能を伸ばしてやりたいという想いで、ビリーのロンドンのバレエ学校への入学を決意する。大金が要る。50ペンスだって大変なのに。愛する妻の形見であるアクセサリーを質屋に持ってゆき、友人たちも資金集めに協力してくれたり。父とビリーはロンドンへ面接に向かう。ビリーは見事に合格してその10数年後には晴れ舞台に立つまでに成長した。最後にビリーの舞台(「白鳥の湖」)に父と兄、親友のマイケル(スチュアート・ウェルズ)も観客として登場を待つ。成長した25歳のビリーを演じるのは本当のダンサーである、あのアダム・クーパーであるものだから、初めて観た折は幾度か観直したものだった。美しいのです!フレッド・アステアのダンスシーンも流れたり(映画『トップ・ハット』より)と、見所が多いのだけれど、少年マイケルも美形で可愛い。彼は自分が同性愛者であることを既に感じている少年。私は想う。炭鉱町にだってバレエ・ダンサーに憧れる少年も居れば同性愛者も居る。それがなんなのだろうと!それはこの映画に限ったことではなくいつも想っている。こんな想いは私がビリー位の歳の頃から何となく感じていたことでもある。また、チュチュ姿の少女たちに胸トキメク私も居る。中でも先生の娘デビー役のニコラ・ブラックウェルちゃんも可愛い少女でした♪

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by musiclove-a-gogo | 2010-03-29 10:32 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『レ・シルフィード』ショパンのバレエ音楽~ロマンティック・バレエ時代の妖精『ラ・シルフィード』♪

懸賞 2010年 03月 28日 懸賞

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★ややこしいのだけれど、『レ・シルフィード(Les Sylphides)』と『ラ・シルフィード(La Sylphide)』という、共に「バレエ」に関係した優雅な美しい作品があるけれど、この二つの作品は直接は関係の無いもの。それでも、私は結びつくものである。きっとその理由は「妖精」であり「ロマンチック」な世界として共通しているからだろうと想う。『レ・シルフィード(Les Sylphides)』はフレデリック・ショパン(Frederic Chopin)で有名。けれど、ショパンの手によるバレエ音楽ではなく、ショパンの前奏曲や夜想曲、またはワルツやマズルカなどのピアノ曲をオーケストラ用に編曲したもの。最初にショパンの旋律をバレエに使おうと考案したのは、バレエ・リュスの名振付師ミハイル・フォーキンだそうだ。色々な編曲が存在するようだけれど、バレエは全部で8曲から構成され、どれも"ピアノの詩人"とも謳われたショパンのロマンティックな抒情が生かされたものだと想う。フォーキンと関連する名ダンサー(振付師でもあった)のヴァスラフ・ニジンスキーも、この『レ・シルフィード』での華麗な舞踏で観客を魅了されたという...ああ、夢うつつ♪

去年書いたものですが、マリー・タリオーニ(MARIE TAGLIONI)と『ラ・シルフィード(La Sylphide)』のバレエのお話も下に追記しておきます。

マリー・タリオーニ(MARIE TAGLIONI)★ロマンティック・バレエ時代の妖精 『ラ・シルフィード』

★マリー・タリオーニ(1804年4月23日~1884年4月22日)は、19世紀ロマンティック・バレエ時代を代表するバレエ・ダンサー(バレリーナ)。スウェーデンのストックホルムで生まれ、幼い頃からバレエを学び1822年にウィーンで初舞台。1827年にはパリ・オペラ座にて初舞台。1832年にはオペラ座で父(フィリッポ・タリオーニ)の振付による『ラ・シルフィード』で主演。ポワント(爪先立ち)を新たなる美学の表現としてヨーロッパ中に広めることになったお方。このポワント技法が生まれたのは19世紀初頭とのことながら、最初に生み出したのが誰だかは判っていないという。その後、パリを離れ1837年から5年間はロシアのサンクトペテルブルクで活躍。1847年に引退。晩年はバレエ教師として生計を立て、マルセイユにて死去された。

純粋舞踏的な様式(形式主義)と演劇的な様式(表現主義)との関係はバレエ史の中で複雑に変容してゆくようです。マリー・タリオーニの活躍された時代は演劇的な様式(表現主義)で、現実よりも夢や超自然、理性よりも感性・想像力・情熱といったものを称揚する「ロマンティック・バレエ」の時代。私の好きな「ロマン主義」はバレエの世界にも欠くことのできないもの。すべてが繋がるという豊かさ♪

『ラ・シルフィード』という舞踏劇は、シルフィードという妖精(空気の精であり森の精)、村の青年ジェイムズ、同じ村の娘エフィの三角関係の物語。けれど、主人公はこの世の者ならぬ妖精なので、軽やかに空中を浮遊する。その表現にポワント技法が最適であり、人間の動きとの対比にも効果的であった。『ラ・シルフィード』の原作はシャルル・ノディエの『トリルビー、あるいはアーガイルの妖精』(こちらでは妖精が男性で女性が人間)。さらに、ノディエの小説はスコットランドの伝承を元に書かれた小説であるので、この舞踏劇の舞台はスコットランド。面白いことに、これらのロマン主義な舞踏劇の舞台がフランスではなく異国であることも遥かなる憧憬。今より遥かなる刻、此処より向う側という世界にやはりロマンはお似合い。私はこのような世界がとても好きで安堵する☆
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by musiclove-a-gogo | 2010-03-28 23:57

『黒蜥蜴』 主演:丸山明宏(美輪明宏)戯曲:三島由紀夫 原作:江戸川乱歩 監督:深作欣二 音楽:富田勲

懸賞 2010年 03月 24日 懸賞

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黒蜥蜴
1968年・日本映画
監督:深作欣二 原作:江戸川乱歩 原作戯曲:三島由紀夫 脚色:成澤昌茂 撮影:堂脇博 音楽:富田勲 美術:森田郷平 出演;丸山明宏、木村功、川津祐介、松岡きっこ、宇佐美淳也、西村晃、小林トシ子 特別出演:丹波哲郎、三島由紀夫

★畏怖の念を抱きながらもやはり綴っておきたいので珍しく日本映画を。1968年の深作欣二監督映画『黒蜥蜴』。主演は尊敬してやまぬ美輪明宏様の改名前の丸山明宏時代で、黒蜥蜴こと緑川夫人。そして、名探偵:明智小五郎は木村功が演じている。原作は江戸川乱歩、戯曲は三島由紀夫という豪華さ。美術は森田郷平とデータに掲載されているけれど、美輪様も大きく携わっておられるに違いないと思っている。映画の冒頭から終盤の壁画(オーブリー・ヴィンセント・ビアズリーの「サロメ」が描かれている)、恐怖美術館の舞台セット、お衣装や小道具...すべて一貫した美意識。耽美!素晴らしい!勿論、お美しい美輪様のお姿も完璧。何よりも好きなのは、日本語の美しき詩的表現の数々である。それらの台詞を聞くだけでも充分に美しいのであるが、宝石商の所有する「エジプトの星」を手に入れる目的で繰り広げられるサスペンス。このお話は屈折した愛の物語でもある。名台詞のひとつ「追われているつもりで追っているのか 追っているつもりで追われているのか 最後に勝つのはこっちさ」とお互いが語る。船中で黒蜥蜴は間もなく海に眠ることになる明智小五郎への思いを語る。本人が聞いているとは知らずに。恐怖美術館での雨宮潤一(川津祐介)の裏切りと宝石商の娘:岩瀬早苗(松岡きっこ)の替え玉...結局は変装して屋敷に潜り込んでいた明智の勝ちだったのだけれど、死んだ(殺してしまった)と思い込んでいた明智が生きていたことを自分の死よりも喜ぶ黒蜥蜴は悪女であるけれど、明智が語る「本物のダイヤはもうなくなってしまった」と。黒蜥蜴こと緑川夫人の心は本物の宝石(ダイヤ)だったのだ。この辺りの絶妙な男女の綾なす秘めた心に胸を打たれる。三島由紀夫も特別出演されており、恐怖美術館の生人形(剥製)の青年として僅かに登場される(この人形化されている三島氏ですが静止するのは難しい体勢だったのか揺れています)。美輪様のお芝居での『黒蜥蜴』は3度拝見しているのだけれど、舞台と映画はまた異なる魅力。詳しいお話は原作を!
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※去年綴ったものですが、音楽は富田勲氏でもあり、すべてに於いて豪華な大好きな作品です。美輪明宏様のお芝居版も勿論、大好きです♪
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by musiclove-a-gogo | 2010-03-24 13:14 | 音楽・映画・文学★美しい関係

『陸にあがった人魚のはなし』 著:ランダル・ジャレル 絵:モーリス・センダック☆人間と暮らす人魚♪

懸賞 2010年 03月 24日 懸賞

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★ランダル・ジャレル(Randall Jarrell:1914年5月6日~1965年10月14日)は、アメリカのナッシュビル出身の詩人、童話作家、小説家、文芸評論家...というお方。私はまだ少しの作品しか知らないけれど、やはり童話あるいは児童文学という流れの中で知ったお方なので、『陸にあがった人魚のはなし』(1965年)や『詩のすきなコウモリの話』(1964年)から読み出した。前述の「人魚」繋がりで『陸にあがった人魚のはなし』のお話を少し。

『The Animal Family』というのが原題であることは読み終えるととても大きな意味を持つものに想えた。大まかなお話は、ひとりで丸太小屋で暮らす狩人が、ある冬の夕暮れに海辺の岩陰で人魚と出会う。狩人と人魚は一緒に陸の上で暮らし始める。そこに、小熊、山猫、人間の少年が彼らと共に暮らし始める。彼等の会話はリアリスティックでありながらも不思議な魔法的なものも感じる。挿絵のモーリス・センダックの絵がお話をさらに彩るもので素敵です。彼等の特質を変容させることもなく、妙な淡々としたテンポで彼等の家族としての強さに何か心を揺さぶられる。人魚が喋り、陸の上で人間と一緒に暮らすということはおとぎ話ではあるのだけれど、人間と動物が共存し合うことの尊さを感じる。また、人魚(マーメイド)は妖精でもあると私は想っている。

人魚は、自分は女性でもないし、狩人は男性でもない。また、自分は「動物」ではない、狩人と少年は「人間」ではないと考える。なぜなら、そのようなことは皆副次的な問題だから。それでも、人魚は「海」であり、狩人と少年は「陸」であるという決定的な違いが残る。なので、人魚は陸で暮らすことになった。

でも、陸の上ではちがうわ。嵐だって、陸の上では本当だわ。木の葉は赤くなるし、木の枝は冬じゅう裸だわ。ものごとがみんな変わるし、いつも変わっていくもの。わたしはここにいて、どこにも泳いでいかなくてもいいわ。ここを立ち去るとか忘れるとかすることもない。そう、陸はずうっといいわ!ずうっとすてきよ!

このランダル・ジャレルの描く究極の家族の姿が私には美しく響く。狩人と人魚は夫婦でもないし、動物たちは養子でもない。夫婦という形もなければ親と子という形でもない。けれど、狩人と人魚は小熊の親となる。性的なものもどこにも無く、血縁関係もなく、それでも「家族」と成り得る。人魚という存在自体が現実的なものではないのだけれど、それでも、私は何の違和感も無くこの不思議なファンタジー世界に魅了されながら読み終えた。そして、読後、こうして今も余韻を残している。多くの優れた物語はそうだろうけれど、狩人と人魚のロマンスのお話ではなく、『The Animal Family』という視点に幻想と現実世界を繋ぐものとしてとても興味深いものに想うのです♪

※私の好きな文学やファンタジックなご本のことも、今後こちらのカテゴリー『薔薇色ファンタジー★本の小部屋』にて追々感想や覚え書きなどを記しておこうと想います。作品によっては『クララの森・少女愛惜』とかなり連動するのですが、どちらも宜しくお願いいたします!
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by musiclove-a-gogo | 2010-03-24 11:36 | 音楽・映画・文学★美しい関係

ROXY MUSIC 『SIREN』(1975年)~ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス『セイレーン』(1900年)♪

懸賞 2010年 03月 23日 懸賞

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★ロキシー・ミュージック(ROXY MUSIC)の1975年のアルバム『サイレン(SIREN)』。前述(本当は2004年に書いたものですが)の『STRANDED』以上にジャケットに魅せられて買ったレコードだった。美しき人魚となってジャケットに写るお方はジェリー・ホールで、ブライアン・フェリーの恋人でもあったお方。けれど、ミック・ジャガーに取られてしまう...この辺りのロック・ミュージシャンと美しき女性たちとの恋愛遍歴は傍目にはとてもドラマでもある。けれど、遠い存在の方々のお話なのでお気楽な傍観者なのだ。ブライアン・フェリーの愛するジェリー・ホールへの失恋の痛手はたいそう大きなものだったと勝手に想像してしまう。その後の悲恋の歌を聴けば、何となく私も複雑な想いと妄想が入り混じってしまうのだった。今は時も経たので楽曲の美しさ、ブライアン・フェリーの詩的な歌詞やヴォーカルにうっとりと耳を傾けることができるけれど。

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さて!「人魚」というテーマはこれまた大好き!神話物語からラファエル前派の数々の絵画が浮かび、簡単には纏まらない状況ながら少しだけ今の気分で綴っておきます。ギリシャ・ローマ神話のお話の中の「セイレン(SIRENS)」は、キルケの島を離れて一行は故郷を目指して海原へ進む。すると、恐るべきセイレンたちの島に近づいてゆく。彼女達は上半身は女性、下半身は鳥の姿をした怪物で、その甘い歌声は船乗りを引き寄せ、その犠牲者達は死ぬまで彼女達の音楽を聴き続けなければならない。ホメロスの描写からヴィクトリア朝の画家たちは次第に「セイレン」を怪物から「人魚」の姿として描くことも多くなってゆく。美しくどこか無邪気なのだけれど、やはり「誘惑者」であることは変わらない。彼女達の蜜のような甘い歌声に半ば正気を失いかける者もいる。クリムトとなるとさらに、この誘惑者を妖婦的な色合いを濃く描写し美しき魔物のよう。上の絵はジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(Jhon William Waterhouse)の『セイレーン(The Siren)』(1900年)です。

こうしたお話が大好きな私は尽きることなく続いてしまうので、また色々追記したいと想います♪

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by musiclove-a-gogo | 2010-03-23 11:05

ロキシー・ミュージック(ROXY MUSIC)『ストランデッド(STRANDED)』(1973年)♪

懸賞 2010年 03月 23日 懸賞

『ヨーロッパ哀歌(A SONG FOR EUROPE)』

セーヌ河のほとり
ノートル・ダムが
長くさみしい影を落とす

今は悲しみだけ、明日も
今日もない二人に
分かち合えるのは
昨日だけ

訳・今野雄二

★私のレコード棚を眺めると圧倒的に女性ヴォーカルものの占める割合が大きい。でも、ある一角に静かに結構な年月を一緒に過ごしている人達が居る。そこにはロキシー・ミュージックやブライアン・フェリーの作品達も。デヴィッド・ボウイやケイト・ブッシュよりも少し遅れて聴き始めた。初めて買ったロキシーのレコードは「フレッシュ&ブラッド」1980年。ここからがリアルタイム。そしてジョンが射殺された年...ラジオで知ったのだった。オールナイトニッポンという番組だったと思う。私は試験中で夜中も勉強していた。酔いどれて悲しい怒りの様なお声に驚いた。内田裕也さんだった、「ジョンが死んだんだよ...」と。そのお声には哀しみとやるせなさと怒りと動揺等が入り混じったものを感じずにはいられなかった。もちろん、私はその後数年ジョンのアルバムに針を下ろすことが出来なかった。直ぐに「ジェラス・ガイ」を追悼曲として発表し、その後あの大ヒット作「アヴァロン」をリリースし解散するロキシー。

なので、ロキシーを好きになって僅かな時間しかバンドは存在しなかった。でも、その後も少しずつ過去の作品を買い集めた。2枚目に買ったのは「サイレン」(ジャケットに写る美しい人魚に扮しているのはかのジェリー・ホール)、そして、この「ストランデッド」。今ではオリジナル・アルバム、ソロ・アルバム共にやっと追いついたという感じ。まだまだ消化しきれてはいないのだ。まだまだ聴きたい!フェリーの美意識に惹かれ続けている。ソロも好きだけれど敢えてこの作品を選ぶのは「A SONG FOR EUROPE」(邦題:ヨーロッパ哀歌)が収録されているから!ロキシーの数ある名曲中、やっぱり一等好きな曲なのだ。そして、続く「MOTHER OF PEARL」~「SUNSET」という幕切れがたまらなく好き!

「A SONG FOR EUROPE」の終盤で繰り返される悲痛な歌唱。特にラテン語とフランス語で歌われるその箇所は意味も分からずとも、何か崩れ行く悲哀の様な世界にただただ引き込まれるのだった。もう二度と帰り来ぬものへの哀惜、残されたのは想い出だけ...こういうロマンが好きな私は必然的にフェリーの詞の世界が好きになる。闇や幻想、夢想家の孤独というだろうか?あまりフェリーの歌唱評価はされないかな?なんて思っているけれど、私はとても凄いと思うのだ。呟くような歌い出しの部分から後半の悲痛な叫びの様なお声、そして口笛。この曲に感動した私は放送部に友人が居たので学校にレコードを持って行きリクエストした。結構採用して貰えていたのだけれどこれは却下されてしまった。「暗い。なんか女々しい感じ。」この様な事を言われたものだ。私はこの女々しいところも好きだったりするのだけれど。まぁ、お昼休みのくつろぎの時間には似合わなかったと今なら思うけれど。

美術学校出身のアーティストは多い。フェリーもそんなバックボーンから見事な美的感覚に長けたお方。特にロキシーの1stから次々とアルバムのカバーガールに起用するセンスの良さ、黄金期のハリウッド映画からウォーホルに至るアメリカのアートシーン。それらに加え奇抜なアイデアがキラキラ。まだ若かった私はロキシーのアルバムをレジに持って行く時恥ずかしかった。なので、「カントリー・ライフ」を手にしたのはずっと後になってしまった。カリ・アン、アマンダ・リアに続きマリリン・コールが今作のモデルに選ばれた。プレイボーイ誌で当時人気抜群だった方だそうだ。美しく豊かなブロンドの巻き毛と野性的な雰囲気。変わったメイク(このメイクはピエール・ラロシュ:ボウイの「ピンナップス」でも有名)、綺麗な長い足に見とれながらも決して鏡の国へは行けない...。

1972年にボウイの前座としてデビュー。今年フェリーは59歳(2004年7月当時)。ますますダンディズムの漂う素敵なお方。地味ながらも好盤を発表し続けている。私はおそらく「グラムロック」という括りに無関心に近いと思う。当時を知らないからかも知れないけれど、そういうイメージで捉えるには超越したものがあると思うから。ロキシーもボウイもT.レックスも。そうだ!ロキシーの2ndまではかのブライアン・イーノも在籍していた。まだ髪が有った頃。そして、フィル・マンザネラやアンディ・マッケイの存在も忘れてはならない。個人的には天才美少年!と絶賛されていたエディ・ジョブソンの起用も早かったと喜んでいる。1stのプロデュースはピート・シンフィールド(キング・クリムゾンの作詞家として有名!)、そして2ndの途中からはクリス・トーマスが担当。アート・ロック~プログレという流れを汲みながらもフェリーのロマンティシズム溢れる美学はある意味とてもポップ!こういうポップさ、ダンスミュージックがとても好きなのである。

★2004年7月11日に「BRIGITTE」サイト内で綴ったものです。そのサイトを閉鎖してしまったので此方へ。そして、大好きな「A SONG FOR EUROPE(ヨーロッパ哀歌)」より、その素敵な詩の一部を追記いたしました♪

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by musiclove-a-gogo | 2010-03-23 10:03 | 洋楽ロック・ポップス★70年代

3/20(土)★星空サロン 『夢見』 in あめりか村SOCIO★ゲスト・ライヴ:シモーヌ深雪さま♪

懸賞 2010年 03月 20日 懸賞

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星空サロン 『夢見』 in あめりか村SOCIO

2010.03.20 (sat)

Open:23時 ~ All Night
ADD:¥2000<2ドリンク付>
DOOR:¥2500<2ドリンク付>

道を歩けばギラつく雑踏耳障るノイズ.
見つけた扉開いてごらん.
こちら一夜のロマンチック.
星降るお部屋においでませら.

■CAST■

・GuestLive・
 シモーヌ深雪

・DarkcabaretLiveShow・
 秋葉原紫音×のぁ~る姉妹

・LiveArt・
 GAIMON 
 genome

・ShowTime&Hostess・
 ラフレシア
 スカーレット

・DJs・
 chouchou
 chibinova
 zoe
 sense-
 sion★akihabara

・劇・
『胸に薔薇、瞼に星空を』
 streinfobia <いそろく>

・写真展示・
紗那<十三GothicBarSINS>
Shiho嬢<ウィタセクスアリス>

・星Booth・
おでんちゃん

【次回星空予告】
~SOCIO★5/15 23:00~

◆前売りチケット問い合わせ先◆

心斎橋SOCIO
〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋2-11-5-2F
【tel】 06-6213-2060
【fax】06-6213-2061 
【e-mail】 music_socio@livedoor.com

http://idea-estate.co.jp/socio/
http://blog.livedoor.jp/music_socio/
又はCastまで.

※次回の「星空」からはDJでの参加が「チーム・VELVET」的なものでレギュラー化です。
メンバーはchouchou/yamaten/zoe/chibinovaの4人です。

★毎回テーマが異なりますが、主軸は「耽美」という世界です。
今回は「夢見」というテーマです。
ロマンチックかつ耽美☆美麗かつ華やかなライヴ・ショウ・演劇、展示・ブースもございます。DJも各人の個性で異なりますが、私は大好きなシモーヌ深雪さまがゲストでもありますので、シャンソンなども織り交ぜながらの私の想う「夢見」な美しい音楽をかけさせて頂こうと想います。
このイベントは秋葉原紫音ちゃん企画で、ご出演の皆様、参加スタッフは私の好きなお世話になっております皆様でもありますので、とても楽しみなのです。
是非、お越し下さい!
どうぞ、宜しくお願いいたします♪
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by musiclove-a-gogo | 2010-03-20 23:00 | 愉快な仲間たちとのパーティー♪

『THIS MORTAL COIL』~シェイクスピア『ハムレット』~ルシアン・レヴィ=デュルメル『オフィーリア』♪

懸賞 2010年 03月 19日 懸賞

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★前述の『THIS MORTAL COIL』という名の由来は、ウィリアム・シェイクスピアの『ハムレット』より付けられたそうなので、その一部(第3幕第1場)の台詞より抜粋してみます。

To die, to sleep;
To sleep: perchance to dream: ay, there's the rub;
For in that sleep of death what dreams may come
When we have shuffled off this mortal coil,
Must give us pause: there's the respect
That makes calamity of so long life;

死ぬ、眠る、
眠る、おそらくは夢を見る。そこだ、つまずくのは。
この世のわずらいからかろうじてのがれ、
永の眠りにつき、そこでどんな夢を見る? 
それがあるからためらうのだ、それを思うから
苦しい人生をいつまでも長引かすのだ。

訳:小田島雄志

★またしても脳内で色々と廻り合い夢を馳せる。「英国贔屓のフランスかぶれ」の要因の強い私。やはりシェイクスピアは必須!フランス人のお方には「シェイクスピア・コンプレックス」というものが潜在すると何かで読んだことがある。あのメリル・ストリープですら「英国俳優には敵わないわ。だってシェイクスピアを空で暗誦するのだから」と仰っておられた程。この「ハムレット」はシェイクスピアの四大悲劇の一つで美しくも悲しいお話。殊に「オフィーリア(オフェーリア)」は私の大好きなミューズでもある。以前、『クララの森・少女愛惜』に綴ったものですが此方にも追記させて頂きます。

◆ルシアン・レヴィ=デュルメル(LUCIEN LÉVY-DHURMER:1865年~1953年)はフランスの象徴主義画家のお一人。幽玄な世界は幻想的な色彩と夜の闇と光を強烈に感じる。アカデミックな教育は受けておらず、ほとんど素描とパステル画による作品たち。イタリア旅行の折に古典主義に開眼し、ルネサンスへの歩み寄りが作品にも感じられるようになる。明るい色彩の作品でもどこか神秘的な独特の雰囲気に包まれ魅入ってしまう。上の「オフィーリア」の絵は副題に「シュザンヌ・ライシェンベルクの肖像」とされているもの。当時のフランス演劇界の栄光の精華と、誰もが認めたという伝説の女優(引退後、ド・ブルゴワン男爵夫人となる)。多くの役を演じたらしく私の好きなサラ・ベルナール同様にそれらのお姿は残されたお写真やこうした絵の中で生き続け知ることができる。シェイクスピア悲劇『ハムレット』のアレクサンドル・デュマ訳を1886年から引退されるまで幾度か演じたという。引退後のこの役はマルグリット・モルノーが引き継いだそうだ。睡蓮と水草が水面に浮いたお顔を覆う。この微笑はなんだろう...オフィーリア(オフェーリア)が好きな私は幾多のオフィーリア像から夢幻の世界に導かれるよう。月の光を浴びながら苦痛の中の幸福というのだろうか。恋する乙女と死にゆく乙女...その彷徨するものは恍惚というのだろうか。象徴主義とアール・ヌーヴォーを融合させたルシアン・レヴィ=デュルメルの傑作のひとつとされている。友人でもあった詩人ジョルジュ・ローデンバックの詩とも符合する。

オフィーリアの髪が鼠色の水を覆い尽くす。
自分の頭が包まれてしまうほど絡み合った髪の毛。
これは野の亜麻か、それとも彼女の髪なのか。
彼女の周りで腐り始める緑色のぐちゃぐちゃ・・・・・・。

★好きな世界が影響しあっている!と痛感する。1600年頃に書かれたシェイクスピアの作品は今もなお世界中で演じられている。”オフィーリア(オフェーリア)”は私の好きなあるシンボルのようだ。”アリス”に抱く想いとも異なるもの。もしかするとさらに好きなのかも...何故だろう...悲劇のヒロインだから?生と死を行き交う世界感が好きだから?少女と乙女の往還だから?でも、さらに超越した存在のようなのだ。ルシアン・レヴィ=デュルメルは『サロメ』を題材にしたものも描いている。オスカー・ワイルド!こうした英国から生まれた優れた戯曲たちを世紀のサラ・ベルナールも演じた。そして、このルシアン・レヴィ=デュルメルの観たという『ハムレット』はアレクサンドル・デュマ訳だという!デュマの作品も2代に渡り好きで仕方がない。文学、絵画、演劇、映画、音楽...美しいものたちが時空を超え、世界を駆け巡る!奮えるほどに悦ばしい☆
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by musiclove-a-gogo | 2010-03-19 11:58

ジス・モータル・コイル(THIS MORTAL COIL)『涙の終結(IT'LL END IN TEARS)』(1984年)♪

懸賞 2010年 03月 19日 懸賞

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THIS MORTAL COIL/IT'LL END IN TEARS 1984年
1.Kangaroo
  2.Song to the Siren
  3.Holocaust
  4.Fyt
  5.Fond Affections
  6.The Last Ray
  7.Another Day
  8.Waves Become Wings
  9.Barramundhi
  10.Dreams Made Flesh
  11.Not Me
  12.A Single Wish

★ジス・モータル・コイル(ディス・モータル・コイル)の1984年の1stアルバム。このプロジェクトは「4AD」の社長でありプロデューサーでもある、アイヴォ・ワッツ・ラッセルによる企画プロジェクトで、「フェイヴァリット・ミュージシャンによるフェイヴァリット・ソング集」のような計画を実現させてしまったもの。現在までに3作品ある。この第一弾となる極めて美しい正に「涙の終結」という邦題の如く耽美的な作品。殊にティム・バックリーのカバー「警告の歌(Song to the Siren)」を歌うエリザベス・フレイザー(コクトー・ツインズ)は一級の芸術品のように美しく大好き!レコーディング中にこの曲を聴きながら涙したアイヴォ氏であったという逸話も残されている。

このアルバムの参加ミュージシャンは、コクトー・ツインズのエリザベス・フレイザー、ロビン・ガスリー、サイモン・レイモンドの3人、シンディートークのゴードン・シャープ、カラーボックスのマーティン・ヤングとスティーヴン・ヤング、デッド・カン・ダンスのブレンダン・ペリーとリサ・ジェラルド、モダーン・イングリッシュのロビー・グレイ、ウルフギャング・プレスのマーク・コークス、X-マル・ドイッチェランドのマニュエラ・リッカーズという「4AD」アーティスツだけでも豪華ながら、さらに、元マガジン(バズコックス)のハワード・デヴォート、マーク・アーモンドのマンバスのメンバー(ストリングス担当)のマーティン・マクガーリックとジニー・バルも参加!アイヴォが選んだという6曲のカバー曲は、アレックス・チルトンの曲が2曲(1曲目と3曲目)、ティム・バックリー(2曲目)、リマ・リマ(5曲目)、ロイ・ハーパー(7曲目)、コリン・ニューマン(11曲目)。その他の楽曲も含め、アルバム全体を貫く美意識は覚醒的かつロマンティシズムに溢れたもので愛聴盤であり続けている一枚です♪


※エリザベス・フレイザー(コクトー・ツインズ)の歌う「警告の歌(Song to the Siren)」☆アイヴォも涙したそうだけれど、私も美しすぎて泣きました♪

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by musiclove-a-gogo | 2010-03-19 10:27 | NEW WAVE★ニュー・ウェーブ

『ケルトの白馬』ローズマリー・サトクリフ★アフィントンの白馬の謎~XTC『イングリッシュ・セツルメント』

懸賞 2010年 03月 17日 懸賞

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★イギリスの児童文学及び歴史小説家としても有名なローズマリー・サトクリフ(Rosemary Sutcliff :1920年12月14日~1992年7月23日)の書かれた『ケルトの白馬』(1977年刊行)というお話がある。元来の神話好きである私は今も神話や伝説に魅了されている。何故かは分らないけれど、やはり時代や時空を超えたものにロマンを馳せることが好きなのだろう。ローズマリー・サトクリフは2歳の折にスティル病を患い生涯を車椅子で過ごされたという女性作家。不自由な現実と歴史と今日、あちらの世界とこちらの世界の境界をロマンで結ぶ。意図せずとも自然とそのように生きて来られたのであろうケルト人あるいはケルトの歴史から学びは続く。

この御本『ケルトの白馬』はローズマリー・サトクリフによって書かれたものながら、謎は謎のまま神秘に包まれ、私をいにしえのアフィントンの白馬の物語へと誘う。主人公の少年たちもあたかも生きている(生きていた)ように想えるから不思議。美しい清冽な物語。けれど明るいお話でもない。それでも天と地、太陽と海、光と闇の絆の深さを想う。英国には多くの白馬の地上絵が丘陵地帯に存在する、それらの多くは18世紀か19世紀に描かれたものだそうだ。けれど、このイギリス、バークシャーの巨大な白馬(全長111メートル)は古代遺跡だそうで、正確な年月日は明らかではないという。古代ケルト人の手になるその絵は、力強く美しく、悠久の時を超えて今も命の輝きを放つという奇跡!この地上絵に魅せられたローズマリー・サトクリフによって豊かなお話が紡がれ、私はその書を読み、見知らぬ時の旅人のように夢を馳せる...。

このアフィントンの白馬から連想されるのは、英国のXTCの名作『イングリッシュ・セツルメント(English Settlement)』(上の画像の右がアルバム・ジャケットです)で、これまた繋がってゆく。ここ数日体調を崩してしまったもので、さらにこのような巡りで心の平静を保ってもいる。このアルバムは1982年の5thアルバムであり、前作の『ブラック・シー(BLACK SEA)』と大好きなアルバムでもある。最初に買ったXTCは『ブラック・シー』だった。グリーンの紙袋の中にメンバーの写るジャケット。約30年も前のアルバムなのにまったく色褪せない彼等のポップセンスは今も輝き続けている♪


※アルバムの3曲目の大好きな『Senses Working Overtime』☆XTCの貴重なTVライヴ映像です♪

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by musiclove-a-gogo | 2010-03-17 05:22 | 音楽・映画・文学★美しい関係

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